「変わる日本の働きかた 経済活性化の鍵は組織戦略に」 ランスタッド社長兼COO 井上守氏

 第124回しもつけ21フォーラム9月例会(下野新聞社主催)が11日、宇都宮市本町の宇都宮東武ホテルグランデで開かれ、人材派遣大手ランスタッド社長兼COOの井上守(いのうえまもる)氏(60)が「変わる日本の働きかた 経済活性化の鍵は組織戦略に」をテーマに講演した。

 井上氏は日本の高度成長を支えた終身雇用制が崩壊し、正規雇用の比率が減少している実態を挙げた。パートやアルバイト、派遣などは労働人口の4割に上り、「専門性を持つ有期労働者をどう使うかがポイント」と指摘した。

 さらに、正社員とパートも同一労働同一賃金のオランダ、長期失業者の就労を積極支援するイギリス、産学官で若者の職業訓練制度を確立したドイツの労働政策を紹介。ヨーロッパで広がる考え方として、「柔軟性に加え社会保障を確保した働き方は、企業の持続的な競争力強化につながる」と提案した。

 今後、経営者に求められる雇用対策は「女性や障害者、若者、高齢者など多様な人材を理解した組織戦略が重要。それが企業や経済の活性化の鍵を握る」と訴えた。

 井上氏は早稲田大政治経済学部卒。2000年、フジスタッフグループのアイラインに入社。フジスタッフホールディングス社長を経て11年7月から現職。