遺構は語る

戦後80年。戦争体験者の多くが鬼籍に入り、戦禍の記憶は薄れつつあるが、人知れず立つ碑やひっそりと残る跡が、あの大戦を後世につないでいる。県内各地の痕跡を随時紹介する。
 
米軍機は画面中央の民家付近に爆弾を投下した
=1日午前、那須塩原市南町、ドローンから、磯真奈美撮影

 

地方の町 迫り来る恐怖

初空襲、日誌にも克明に

 

 「午後正一時下永田区八木沢勇氏畑ニ爆弾一個投下ス」

 

 乃木神社(那須塩原市石林)に残る社務日誌。走り書きでつづられた一文が、衝撃の大きさを物語る。