中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)の小委員会が13日午後、東京都内であり、2021年度地域別最低賃金の水準について労使の大詰めの協議をした。20年度の全国平均時給は902円で、長引く新型コロナウイルスの影響をどう評価するかが焦点だ。経営者側は現行水準の維持を、労働者側は大幅引き上げをそれぞれ主張。同日中の決着を目指すが、難航も予想される。

 この日、東京都中野区のビルの高層階に労働者側、経営者側など20人以上が集まり非公開で深夜まで議論した。

 最低賃金は16年度から4年連続で年率3%以上の上昇となったが、コロナ禍の20年度は目安を示さず、事実上の据え置きとなった。菅政権は格差是正に向けて大幅引き上げに意欲を示し、コロナ前の引き上げ水準に戻すことを目指している。

 6月から始まった小委員会では労使の主張が真っ向から対立した。経営者側は「雇用維持が最優先」として現行水準維持を要求。労働者側は「生活のセーフティーネット強化が必要」として大幅引き上げを主張してきた。

 小委員会は目安額を地域の経済情勢に応じてA-Dの四つのランクに分けて提示している。Aは東京など6都府県、Bは本県や広島など11府県、Cは宮城など14道県、Dは鳥取など16県。中央審議会が厚労相に答申し、各地の地方審議会が目安額を踏まえて協議し夏に改定額をまとめる。新しい最低賃金は10月ごろに改定される。

 【ズーム】最低賃金 パートやアルバイトといった非正規を含む全ての労働者に適用される賃金の下限額。下回った企業には罰金が科される。国の中央最低賃金審議会が引き上げの目安額を示し、都道府県ごとに地方審議会が新しい額をまとめる。改定は毎年度あり、2020年度の全国平均時給は902円で、最高額が東京都の1013円、最低額が鳥取など7県の792円だった。日本は諸外国と比べて低水準との指摘がある。