ボーイズリーグの「第51回日本少年野球選手権大会兼第45回関東大会」の栃木県支部予選第2日は7月5日、県営C球場など2会場で準々決勝、準決勝を行い、鹿沼ボーイズと県央宇都宮ボーイズが決勝進出を決めた。4連覇を狙った小山ボーイズは、準々決勝で栃木さくらボーイズに敗れ、無念の涙をのんだ。大会最終日は7月12日、決勝の鹿沼ボーイズ―県央宇都宮ボーイズ戦と3位決定戦の栃木さくらボーイズ―上三川ボーイズ戦を行い、優勝チームが全国選手権大会、準優勝と3位チームが関東大会への出場切符を手にする。
斎藤泰行、渡辺直明・文 荒井修、斎藤泰行、根津知広・写真
栃木さくら、小山の4連覇の夢砕く
▽準々決勝 計
栃木さくらボーイズ 0111001 4
小山ボーイズ 0002000 2
(栃)長嶋、堀田―豊田(小)野口、鍛冶―秋葉
▽三塁打 齋藤(栃)▽二塁打 諏訪(小)五月女②、相馬、相田(栃)
小山は四回裏、相手投手の制球の乱れと足を絡めた攻めで無死二、三塁と絶好の反撃機をつくり、出井悠翔の左前タイムリーで2点。なお無死二塁としたものの、送りバント失敗などで同点機を生かせなかったのが痛かった。五回以降は栃木さくらのリリーフ堀田虎太郎に要所を締められ、追加点を奪えなかった。
鹿沼、那須野ヶ原に競り勝つ
▽準々決勝 計
鹿沼ボーイズ 0210250 10
那須野ヶ原ボーイズ 3000122 8
(鹿)川俣、齋藤―豊田、江田(那)相馬、君島、篠崎、柴山―薄葉
▽本塁打 松浦(那)▽三塁打 江田(鹿)▽二塁打 小山、鈴木(那)一條②、佐藤、豊田(鹿)
那須野ヶ原は六回裏、松浦悠馬の左越え本塁打で2点を返し、七回にも柴山嶺都、塚下修汰の連続安打などで築いた2死満塁から松浦が中前2点タイムリーを放つなど、最後まで粘りを見せたが、あと一歩及ばなかった。
宇都宮対決、「県央」が制す
▽準々決勝 計
宇都宮中央ボーイズ 0000000 0
県央宇都宮ボーイズ 003100x 4
(宇)笹沼、平山―平峰 (県)長谷川―半田
▽三塁打 浦野(宇)、古賀(県)▽二塁打 長谷川(県) 宇都宮勢同士の対決となった一戦は、県央宇都宮ボーイズが三回に連打で3点を奪い、四回にも1点を追加して、宇都宮中央ボーイズに完封勝ちした。県央は初回、先頭の古賀也真人が打者左越え三塁打を放つもその後が続かなかった。しかし、三回、長谷川創太郎の中前打をきっかけに古賀、前田駿、半田雄也らの連打で3点を先制。四回も長谷川の左越え二塁打、二渡健翔の中前打で1点を追加した。
宇都宮中央はなかなかヒットが出ない中迎えた五回、浦野航輔が三塁打を放ったが、得点に結びつけることはできなかった。六回にも菅野光希、平山大凱の連打で得点圏にランナーを進めたが、好機を生かせなかった。
上三川、長打でコールド勝ち
▽準々決勝 計
栃木ボーイズ 00000 0
上三川ボーイズ 3203x 8
(五回コールド)
(栃)佐波瀬、山田、神田― 野原(上)吉田、大橋、福田―塚原
▽本塁打 富永(上)▽三塁打 塚原(上) 上三川ボーイズは初回から打線が火をふいた。先頭打者の濱野裕真が中前打を放つと、4番の塚原歩生真、金子太治らの安打で一挙3点。二回にも浜野の安打や連続四球などで2点を追加。さらに四回、塚原の右越え三塁打で1点を奪い、続く富永がライトスタンドにホームランを放ち、試合を決めた。
栃木ボーイズは二回に野原大馳が左前打を放ったが併殺。三回にも敵失で走者を出したが併殺に倒れた。五回にもワイルドピッチなどで塁を進めたが、得点するまでには至らなかった。
鹿沼、栃木さくらに逆転勝ち
▽準決勝 計
栃木さくらボーイズ 0020000 2
鹿沼ボーイズ 001120× 4
(栃)相馬、相田、長嶋―豊田(鹿)月井―江田
▽二塁打 曽我②(鹿) 鹿沼ボーイズが栃木さくらボーイズに逆転勝ちを収めた。鹿沼は2点を追う三回裏、沼澤光心朗の中前安打、曽我雄斗の左越え二塁打を足場に江田修の右前タイムリーで1点を返し、四回には佐藤駿成の右前安打、沼澤の中前安打でつくった2死一、三塁から吉田蕗生の右前タイムリーで同点とした。五回には、曽我の右越え二塁打、江田の右前安打などで無死満塁の好機を築き、ここで中山鳳が右前に運ぶ2点タイムリーで勝ち越しに成功した。投げては、先発の2年生左腕・月井奎心が粘り強い投球を披露。三回に2点を失ったものの、四回以降は毎回走者を背負いながら要所を締め、追加点を許さなかった。
栃木さくらは三回表、先頭の齋藤綾介が中前安打で出塁し、送りバントで二塁へ。続く打者の内野ゴロが悪送球を誘い、その間に齋藤が先制のホームを踏んだ。さらに2死三塁から長嶋樹哉が右前タイムリーを放って2点目を挙げた。しかし、その後は好機にあと一本が出ず、無念の涙をのんだ。
県央宇都宮、タイブレーク制す
▽準決勝 計
上三川ボーイズ 000000000 0
県央宇都宮ボーイズ 000000001x 1
(大会規定により延長九回タイブレーク)
(上)長浜、吉田―塚原 (県)前田、澁谷―半田
▽三塁打 前田 白熱した投手戦は、延長九回タイブレークの末、県央宇都宮ボーイズに軍配が上がった。県央宇都宮は一回裏、先頭打者古賀也真人が中前打で出塁、好機を迎えるが四番秋葉龍之助への申告敬遠などで得点には至らず。上三川ボーイズも三回、濱野裕真の中前打などでチャンスを作るが、四番塚原歩生真の申告敬遠などで無得点。五回にも中島紀明の右前打や敵失でチャンスを作るが、再び塚原への申告敬遠で無得点に終わった。
粘りのある投手戦の中、延長戦八回でも決着がつかず、今大会初のタイブレークに。一死満塁の状態での攻防は、先攻の上三川の先頭打者が4・6・3のダブルプレーで無得点に終わったのに対し、後攻の県央宇都宮は斎藤祐汰が犠牲フライを放ち、三塁走者の前田駿がホームインし、試合を決めた。