渡辺直明・文、写真
東日本の各地から40歳超のシニア選手たちが本県に集結―。第25回関東・東北・北海道壮年軟式野球選手権大会が9月14、15の両日、宇都宮市の県総合運動公園に15都道県の各予選を勝ち抜いた計16チーム(本県2チーム)が参加して熱戦を繰り広げた。同大会の本県開催は11年ぶり。本県第1代表のマシコット野球倶楽部(益子町)は、準決勝でKIMITSU CITY(千葉県)に1―13(五回コールド)で敗れ、決勝進出は成らなかった。本県第2代表の高根沢OB(高根沢町)は、準々決勝で優勝した厚木クラブ(神奈川県)と延長十回タイブレークにもつれ込む接戦の末、6―8で無念の涙をのんだ。
マシコット準決勝二回表、1死二、三塁から内野ゴロの間に三走・会田が同点のホームイン
チーム結成3年目ながら今大会県予選を初制覇して本県第1代表となったマシコット野球倶楽部は、1回戦でSBC PRIDE(青森県)に3―0、準々決勝で全東海(茨城県)に3―1と快勝してベスト4に進出。KIMITSU CITYとの準決勝は、1点ビハインドで迎えた二回表、相手投手の制球難に乗じて無安打で同点としたものの、二回裏に内野エラーや暴投など守りのミスが重なり4失点。三回裏は2死からKIMITSU打線に長短6安打を浴びるなど決定的な7点を奪われた。マシコット打線はKIMITSU投手陣を攻略できず、ヒットは五回表に小森浩美が放った1本に終わった。
試合後、山崎史夫監督は「1回戦、準々決勝といい感じできていましたが、準決勝はエラーに動揺して崩れてしまいました。相手チームは打力があるし、投手も打てそうで打てませんでしたね」と振り返った。

一方の高根沢OBは、1回戦のALL朝霞(埼玉県)戦で53歳のエース野崎亮が3安打完封の力投を披露し3―0と快勝。準々決勝の厚木クラブ戦は、2点を追う六回裏、2死二、三塁から齋藤和孝の2点タイムリー二塁打で同点。その後、3―3で延長戦に入り、八回表に2点、九回表に1点を勝ち越されても、そのたびに本間俊行、川野淳一郎のタイムリーなどで追い付く粘りを発揮した。しかし、無死一、二塁のタイブレークが採用された十回表、守りの乱れから2点を献上し、その裏の攻撃を無得点に抑えられて万事休した。1回戦に続くダブルヘッダーのマウンドとなった野崎は10イニングを粘り強く投げ抜いたが、やはり連投の疲れは隠しきれなかった。
岡田幸久監督は「序盤にあった好機に得点できなかったのが痛かった。これは選手たちではなくわれわれの責任です。ただ、終盤に点を取られたら取り返す粘り強さを発揮できたのはチームとしての成長だと思います」と話していた。