6月16日は和菓子の日
和の味わい
いとをかし
6月16日は和菓子の日。平安時代の故事にちなみ制定されました。現代では、多種多様な和菓子が並びます。もし平安の人々がこれらを目にすれば、こう表現するかもしれません。―「いとをかし」(とても興味深い)と。
四季折々の風情や繊細な美意識を映してきた和菓子。その一つ一つには、日本文化の奥深さが息づいています。この機会に、一粒の甘味に宿る「をかし」を味わってみませんか。
砂糖の普及で和菓子発展
和菓子は、縄文時代の木の実や果実の利用にその源流をたどることができます。これらを砕いて丸めたものは団子の原型ともいわれ、やがて稲作の広がりとともに餅文化が育まれました。奈良・平安時代には中国との交流を通じて多様な菓子文化がもたらされ、茶の湯の発展とともに独自の美意識が磨かれていきます。その後、砂糖の流通が広がり始めると甘味文化は大きく発展し、江戸時代には現在につながる多様な和菓子の原型が成立しました。
栃木で出合う
季節の和菓子、店の物語
佐野
味噌まんじゅう 新井屋
抹茶の風味が香るわらび餅
濃厚な抹茶の風味豊かな「抹茶わらび餅」
濃厚な抹茶の風味豊かな「抹茶わらび餅」
濃厚な抹茶の香りと滑らかな舌触りが涼を感じさせる夏季限定「抹茶わらび餅」(700円)。京都の老舗宇治茶問屋「北川半兵衛商店」の抹茶を練り込んだぷるぷるのわらび餅に、抹茶きな粉をまぶした風味豊かな一品です。
鹿児島県産の本わらび粉を使用した黒糖わらび餅と、相性ぴったりのきな粉の味わいが楽しめる定番の「わらび餅」(620円)もお薦め。20年ほど前、「くず生餅」として売り出されたもので、長年親しまれる隠れた人気商品です。
店内の喫茶スペースでは、湧き水が流れる幸せの鐘が設置されている中庭を眺めながらお茶が楽しめる
店内の喫茶スペースでは、湧き水が流れる幸せの鐘が設置されている中庭を眺めながらお茶が楽しめる
店の創業は1929(昭和4)年。看板商品は、隠し味にみそが使われている黒糖の薄皮と、しっとりとしたあんが絶妙に調和する「味噌まんじゅう」(140円)。他にも大福やプリンなど、たくさんの種類の商品がそろいます。
看板商品の味噌まんじゅう
看板商品の味噌まんじゅう
たぬまの杜本店
佐野市吉水町1124-1
☎0283・85・8110
午前8時~午後6時
月曜休(祝日は営業、翌日休み)
P13台
北関東自動車道佐野田沼IC入口そばにある「たぬまの杜本店」
北関東自動車道佐野田沼IC入口そばにある「たぬまの杜本店」
高根沢
朝日屋本店
5種の味と食感を楽しんで
暑い時季にひんやりと。溶けないアイス「くずバー」
暑い時季にひんやりと。溶けないアイス「くずバー」
創業明治30年。大正時代から愛され続けている名物「きんとんまんじゅう」や人気の「あげもち」、季節の和菓子など約20種類を販売しています。商品はいずれも保存料不使用なので、お子さまも安心して食べられます。
一押しは、これからの季節にぴったりな、くずを凍らせた〝溶けないアイス〟「くずバー」です。「サイダー」「柚子」「抹茶」「イチゴ」「梨」の5種類(各280円)。凍ったシャリシャリ感を味わうのもよし、溶かしてゼリーのようなぷるぷるの食感を楽しむのもよし。
上質な素材と製法にこだわってきた同店。おいしさを追求するアイデアを大切にしながら、同店は「これからもだんらんのひとときをお手伝いします」と話します。
高根沢町宝積寺2368-6
☎028・675・0030
午前8時~午後6時半
元日休
P20台
明治30年創業の「朝日屋本店」
明治30年創業の「朝日屋本店」
宇都宮
御菓子司 桝金 戸祭元町店
LRTが描かれたどらやき
人気上昇中の「宇都宮ライトラインどらやき」
人気上昇中の「宇都宮ライトラインどらやき」
創業150年を超える老舗の菓子店。伝統を守りながら、時代に合わせた菓子作りに挑戦し、普段のおやつから大切な方への贈答品まで、お客さまに喜ばれる菓子店を目指しています。
「名物どら焼き」や「特製昔ながらのあんみつ」など、数ある商品の中でも一押しなのが、次世代型路面電車(LRT)の開業を記念した商品「宇都宮ライトラインどらやき」(185円)。
しっとりやわらかい皮の表面には、LRTをデザインした焼き印が。北海道産白小豆をサンドした、口当たりの良いどら焼きに仕上げました。宇都宮のお土産として、また一家だんらんのお茶請けにもご愛用ください。
宇都宮市戸祭元町1-1
☎0120・275030
午前9時~午後6時
無休
Pあり
※上戸祭店、宇都宮駅ビルパセオ店もあり
八幡山公園近くにある戸祭元町店
八幡山公園近くにある戸祭元町店
小山
山本屋菓子店
夏の涼菓子「水まんじゅう」
涼味を感じる夏の和菓子「水まんじゅう」
涼味を感じる夏の和菓子「水まんじゅう」
創業90余年。小山市の田園風景が広がる住宅街の一角にあり、平日でも客足が絶えない人気店。ショーケースには色とりどりの和洋菓子が並びます。
現在の三代目店主、三瓶雅史さん(57)が作る「水まんじゅう」は、これからの季節にぴったりの涼やかな夏の和菓子です。紫芋餡を使った水まんじゅう(1個160円)と、金柑、やわらかな若桃をまるごと包んだフルーツ水まんじゅう(各1個180円)の3種類を展開。
透き通るようなぷるんとした生地の中に、うっすら見える餡やフルーツがみずみずしく、口の中でつるんとさっぱりしたのど越しで涼味を感じます。家族や友人の手土産にもお薦めです。
店舗駐車場では、看板商品の「黒糖生どら焼き」が買える冷凍自動販売機を設置しています。
小山市下石塚352-1
☎0285・38・2011
午前8時~午後6時
水曜・月2回火曜休
P20台
平日でも行列ができる客足の絶えない人気店
平日でも行列ができる客足の絶えない人気店
宇都宮
下野菓子処 宇都宮 うさぎや
限定販売「嘉祥まんじゅう」
「和菓子の日」の由来にちなんだ「嘉祥まんじゅう」
「和菓子の日」の由来にちなんだ「嘉祥まんじゅう」
今月16日まで・1週間限定
「和菓子マーク」の焼き印が入った「嘉祥(かじょう)まんじゅう」(150円)。みそを練り込んだ生地で、こしあんを包んだみそまんじゅうです。
平安時代に菓子や餅を神前に供えて疫病退散を祈願し、元号を「嘉祥」と改めたことが「和菓子の日」の始まりとされています。健康と招福を願いながら、「嘉祥まんじゅう」を味わってみてはいかがでしょう。
創業は1915年(大正4)年。書家・詩人の相田みつをが名付けた「チャット」(140円)が看板商品で、かわいらしい小鳥の意匠とバターを練り込んだ白あんの優しい味わいが、郷愁を誘う宇都宮を代表する銘菓です。
宇都宮市伝馬町4-5
☎028・634・6810
午前8時半~午後5時半
水曜休
P2台
店舗は大正時代の洋館をイメージ
店舗は大正時代の洋館をイメージ
新しい楽しみ方
和菓子とコーヒーの
おいしい関係
和菓子といえばお茶が定番ですが、実はコーヒーとも相性が良いとされています。宇都宮市内でコーヒー豆の焙煎を手がける「こもれび珈琲」の杉山智一さん(46)に、その楽しみ方を聞きました。
どら焼き・大福
あんこには
中深煎り~深煎り
ブラジルなどの豆を中深煎りから深煎りにしたものがマッチします。コーヒーのコクと苦味があんこの甘さと調和し、小豆の香りを引き立てます。ただし、深煎りすぎるものだと苦味が勝ってしまうため、バランスが重要です。
練り切り
浅煎り~中煎り
浅煎りから中煎りの軽やかな味わいが適しています。主張の強すぎない苦味が繊細な甘さや香りを引き出し、互いの風味を重ねて楽しむことができます。
水まんじゅう
夏の和菓子には
アイスコーヒー
水分が多く甘みの強い和菓子には、深煎りのアイスコーヒーが合います。しっかりしたコクが甘さに負けず、夏らしい爽やかな組み合わせとなります。
果実を使った和菓子
エチオピアの浅煎り
柑橘の香りを持つエチオピアの浅煎りがお薦めです。自然な酸味が調和し、フルーティーな味わいが広がります。
杉山さんは「甘さとのバランスと、和菓子とコーヒーのどちらを主役にするかが大切」と話します。組み合わせ次第で、和菓子の奥深さがさらに広がりそうです。

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