「ただずっと近くに」 宇都宮の児童養護施設職員・村上さん 支援の糸口、子どもたちの幸せ探す日々
夜に見つめる 第2部「命と日常を守る」⑦
「この中で何が食べたい?」。2月中旬、村上拓也(むらかみたくや)さん(39)が夕食を終えた子どもたちにチラシを見せる。ステーキ、マグロ、ラーメン…。子どもたちは次々に指さす。「やっぱお肉は食べたいよね」。和やかな会話が広がる。
好きな食べ物を知るという何げないワンシーンは「自分の意見を遠慮なく言っていい」という肯定であり、一般的な家庭像の体現でもある。
14歳~18歳の5人は虐待や貧困、親の病気など家庭でダメージを負い、家庭で暮らすことが難しい事情を抱えている。村上さんは宇都宮市の分園型小規模グループケア「ぽぴー」のホーム長だ。
子どもたちにとっての「家」。家族ではなく、親でもない。ここで暮らし、自宅へ戻る子もいれば、社会へ巣立つ子もいる。繊細なバランスの中で子どもたちと向き合う夜は、一人一人の「幸せ」を考え抜く時間でもある。
■
短大時代、就職先を決められずにいた時に教員からの勧めで福祉施設などでボランティアをした。児童養護施設を訪れた際、子どもからの暴言などで職員がすぐに辞めてしまう現実を知った。職員から言われた。「ずっと側にいるだけでも子どもたちのためになる」
卒業後、ホームを運営する社会福祉法人に就職した。
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