運転が好き、身体続く限り 「経済の血液」 物流支えるトラックドライバー 体に染みこんだ夜のリズム
夜に見つめる 第1部「暮らしのそばで」②
佐野市戸奈良町にある運送会社「サカエ商事」の倉庫。午後5時、ドライバーの亀山肇(かめやまはじめ)さん(62)が6トントラックの運転席に乗り込む。エンジンをかけると「ブルルーン」と音が響き、ハンドルを握る。行き先は茨城県土浦市にある物流倉庫。積み荷は、午後3時ごろから佐野市内にある依頼主の倉庫で積み込んだ「液卵(えきらん)」。卵の黄身や白身を液状にしたもので、ケーキや菓子などの材料となる。冷蔵・冷凍設備を備えた車両で、食を支える大切な荷物を運ぶ。
夜道の運転のお供は「たばことコーヒーだね」。今日のルートは約10年、通い慣れた道。道路の状況を眺め「今日も予定通り、2時間半弱で着くんじゃないかな」。平日の夕暮れ、すれ違う車のヘッドライトがまばゆく光る。慣れた手つきでハンドルを左に回し、トラックが混み合う国道50号へ吸い込まれる。
若いころ、足利市で家業のふとん屋を営んでいた。バブル崩壊後の1990年代半ば、時代の波に抗しきれず、会社を畳んだ。妻と幼い娘たちがいた。「『すぐ稼げる仕事』といえばトラックだった」。
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