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栃木刑務所で受刑者と向き合う刑務官 再会しないための厳しさ 更生の小さな力に【夜に見つめる】

プロローグ「群像」④

11:30

 夕暮れを迎えた午後4時半過ぎ、刑務作業を終えたそろいのピンク色の服を着た受刑者が列をなす。栃木刑務所(栃木市)の刑務官鈴木恵理(すずきえり)さん(40)=仮名=は居室へと戻る受刑者たちをじっと見る。

 

 被収容者約500人。国内最大の女子刑務所の「夜」が始まる。

 

点検をする鈴木さん=1日午後4時40分、栃木市惣社町、河野光吉撮影
点検をする鈴木さん=1日午後4時40分、栃木市惣社町、河野光吉撮影

 

 「点検」。居室前の廊下で鈴木さんが声を張ると、もう1人の刑務官が受刑者に付された番号を読み上げる。戻ってきているか、異常は無いか。点検簿の資料と照らし合わせながら、居室の中の受刑者の様子を鋭い視線で確認する。