あなたも夢中!

ファンな館へ

 2週にわたってお届けしているゴールデンウイーク企画「〇〇館」特集。先週の「気になる編」に続き、今回は「アート&学び編」です。見応え十分、さらに体験ができる施設も。ゆっくり鑑賞した後は、ぜひ各地のグルメや観光スポットも併せてお楽しみください。

1920年に製造され、生涯北海道で活躍したキューロク(右)と、静岡市からやって来たデゴイチ
1920年に製造され、生涯北海道で活躍したキューロク(右)と、静岡市からやって来たデゴイチ

 

真岡鐵道 

SLキューロク館 真岡

SL好きにはたまらない

撮り鉄 乗り鉄

〝買い鉄〟?!も

 〝SLの走るまち真岡〟を感じることができる大人気スポット。隣接する真岡駅舎と同様、SLの外観が特徴。館内には、「キューロク」の愛称で親しまれた9600形SLと旧型客車(スハフ4425号)が展示され、乗車見学ができます。

キューロクと連結した車掌車に乗ってみよう!
キューロクと連結した車掌車に乗ってみよう!

 屋外では、「デゴイチ」の愛称で人気だったD51形SLを展示。いずれも圧縮空気を動力源として、構内を30㍍ほど自走します。同館主任の若林健司さん(65)は「展示だけでなく動態保存し、乗ることができるのは珍しい。助士席に乗って汽笛を鳴らせるのが売り」と魅力を話します。

 5月3~6日は「SLキューロク館11周年記念お客様感謝デー」を開催。キューロク・デゴイチの乗車体験や汽笛吹鳴など、わくわくする特別イベントが楽しめます。

 

★イベント情報

 ▼SL走行乗車体験 ①キューロク 土・日曜、祝日のみ午前10時半、11時半、午後2時半。連結車掌車・4歳以上300円、助士席・1組1000円②デゴイチ 第2・4土・日曜(1・2月は除く)午前10時45分、午後1時半。助士席・1組1000円。いずれも乗車券は当日先着順。

グッズで人気の商品

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真岡市台町2474の6(真岡駅東口)
☎0285・83・9600
午前10時~午後6時
㊡火曜(祝日の場合は翌日)
Ⓟ150台
入館無料

 

モビリティリゾートもてぎ内

ホンダコレクションホール 茂木

ホンダの乗り物勢ぞろい!

憧れのマシン夢がぎっしり

1988年のF1ベルギーグランプリでアイルトン・セナが優勝を飾った「マクラーレンホンダMP4/4」(展示専用モデル)
1988年のF1ベルギーグランプリでアイルトン・セナが優勝を飾った「マクラーレンホンダMP4/4」(展示専用モデル)

 1998年に開館し、今年3月にリニューアルオープン。「夢」から始まったホンダの挑戦の歴史を、より体感できる施設になりました。展示品を厳選し、戦後間もない創業期から現代まで、四つの時代に分けて紹介。スマートフォンの音声ガイドでも同社の物語を追体験できます。

MotoGPでバレンティーノ・ロッシが優勝に輝いたマシン「RC211V」
MotoGPでバレンティーノ・ロッシが優勝に輝いたマシン「RC211V」

 往年の名車や伝説のF1マシンなどの展示品と併せて感動を与えてくれるのが、創業者本田宗一郎の名言を記したパネルの数々。同リゾート事業企画課広報宣伝催事担当の藤枝ほのかさん(27)は「ホンダの夢の結晶である車をご覧いただき、生きる活力や夢を持ち帰ってほしい」と笑顔を見せます。

 ガイドツアーのほか、搭乗できる「ホンダジェット エリートⅡ」や体重移動によって移動するモビリティロボット「UNI‒ONE」の体験も楽しめます。

 

★イベント情報

 ▼電動カート組立体験(ピット工房) 午前9時半(日によって変動)。本物の工具を使ってクルマを組み立て、走らせる。全年齢対象。約60分。ゴールデンウイーク期間中は要予約(ホームページから)、一律1100円。

創業期から時代ごとに、厳選した製品を展示。ホンダ初の量産市販4輪車「T360」(手前)
創業期から時代ごとに、厳選した製品を展示。ホンダ初の量産市販4輪車「T360」(手前)

茂木町桧山120の1
☎0285・64・0001(代表)
午前10時~午後4時(季節によって変動。5月3~5日は午前9時~午後6時半)
㊡6月11~14日 Ⓟあり
入館無料※同リゾートへの入場料として中学生以上1900円、3歳~小学生900円(5月3~5日は特別料金)、駐車料として車1台1000円

 

 

さかなと森の観察園 日光

木立も美しい〝さかな天国〟

餌やり、観察

VR体験など

ニジマスやレイクトラウトが泳いでいます
ニジマスやレイクトラウトが泳いでいます

 中禅寺湖のほとりにある水産研究・教育機構の広報施設。研究所の敷地の一部が公開され、「さけ・ます類」について学ぶことができます。園内にはサケ科魚類を中心に約2万匹の魚が大きな池でのびのびと泳いでいます。

 

「展示水槽」は透明で円柱。じっくりと観察できます
「展示水槽」は透明で円柱。じっくりと観察できます

 展示水槽では透明な円柱の水槽にヒメマス、サクラマス、イワナなど10種類の魚が展示され、体の模様や泳ぎ方などを観察できます。また、観察魚道ではニジマス、カワマス、ブラウントラウトなどがいます。森の中を散策しながら、間近でじっくりと観察を。餌やり(展示水槽以外)が人気です。

おさかな情報館では、日本の水産について学ぶことができ、パソコンでのクイズゲームや、3Dゴーグルで水槽に入った気分を味わえるVR体験も。研究成果を解説するパネルや魚の標本などが展示されている資料館もあります。

 

日光市中宮祠2482の3
☎0288・55・0055
午前9時~午後5時(10月31日まで)
㊡なし(悪天候や熊出没など臨時休あり。12月1日~3月19日は冬季休園) Ⓟ9台 入園料(餌代含む)大人300円、小中学生100円、就学前幼児無料

 

木の葉化石園 那須塩原

化石探しで感動とロマンを

〝産地の塩原〟

学会も注目

塩原や同園内から産出した化石などを展示
塩原や同園内から産出した化石などを展示

 

 地質学の世界で、化石の産地として知られる塩原。「木の葉石(このはいし)」は、数十万年前に堆積した塩原湖成層に含まれる化石のこと。173種の植物や90種の昆虫化石などが産出され、動物の体毛が残るなど保存状態がよく、注目を集めています。

展示館前に広がる塩原湖成層
展示館前に広がる塩原湖成層
よく見ると化石が露出しています
よく見ると化石が露出しています

 

 

 

 

人気の「化石探し体験」。ワクワクしながら割ります
人気の「化石探し体験」。ワクワクしながら割ります

 展示館には、塩原から採取された化石鉱物約200点と、国内外から収集した化石鉱物約800点が展示され、見応え十分。木の葉石の原石を割って化石探しを楽しめる「化石探し体験」が人気です。自分で割った原石から、化石が出てきたときは感動、ロマンを感じます。1袋700円(原石5個入り)、1人2袋まで、予約不要。

 ショップコーナーでは、植物化石やアンモナイトや原石、化石探し体験キッドなど多く取りそろえています。

 

 

鮮やかな青の鉱物「胆礬(たんぱん)」と「水晶」
鮮やかな青の鉱物「胆礬(たんぱん)」と「水晶」

那須塩原市中塩原472の3
☎0287・32・2052
午前9時~午後4時半(10月末まで。11~3月は同4時まで)
㊡なし Ⓟ40台
入園料大人(高校生含む)500円、小中学生300円(12~3月は大人450円、小中学生250円)

 
 
 

 

いわむらかずお

絵本の丘美術館 那珂川

屋内外広がる絵本の世界

主人公気分で発見いっぱい

里山の丘にある「いわむらかずお絵本の丘美術館」
里山の丘にある「いわむらかずお絵本の丘美術館」

 

 絵本の世界と、その舞台である里山の自然が楽しめる美術館。 

 
 
 
 

館内には、三つの展示スペースがあり、人気の「14ひきのシリーズ」や代表作の原画約70点、創作の資料などを展示しています。5月末まで、14ひきのシリーズ誕生40周年の企画展を開催中。「絵本をひらいてみつけよう!」では、カードに書いてある質問を読んで、絵本を開いて答えを探す楽しい企画も。ティールームの一角には、衣装やグッズを身に着けて写真を撮れる「へんしんコーナー」があり、人気を集めています。

絵本の主人公に変身してみよう
絵本の主人公に変身してみよう

 

 

★イベント情報

 ▼いわむらかずお・お話会・サイン会 5、26日午後2時。電話で事前予約。当日参加も可能だが、状況により制限の場合あり。

 ▼ナカマルシェ 26日午前8時~午後2時。有機野菜や農産加工品、天然酵母パン、有精卵、畳素材の小物、ワークショップなど。 ▼えほんの丘でぴくにっく 26日午前10~11時。「14ひきのぴくにっく」を読んだ後、絵本に出てくる花や生き物の様子を観察。帽子、手袋、長靴か防水の靴、はさみ、虫かごなど観察道具など。5人程度。(申)必要。電話で。

里山の丘にある「いわむらかずお絵本の丘美術館」
里山の丘にある「いわむらかずお絵本の丘美術館」

那珂川町小砂3097
☎0287・92・5514
午前10時~午後4時(入館は同3時半まで)
㊡月曜(祝日の場合は翌日)、展示替えなどで臨時休あり
Ⓟ120台
入館料大人900円、中学・高校生700円、小学生500円、幼児300円

 

田川啓二美術館 那須

美しさ圧巻ビーズ刺しゅう

驚きの緻密さきらめき感動

黒柳徹子さんが着用したロングジャケットと田川啓二館長
黒柳徹子さんが着用したロングジャケットと田川啓二館長

 オートクチュールビーズ刺しゅうデザイナーの田川啓二さん(64)が、昨年4月に開設。小学校時代を宇都宮で過ごし「第二の故郷」と思いを寄せる栃木で、那須の元美術館をリノベーションしました。館内には自身がデザインしたドレスやアンティークコレクションなどが展示されています。

衝撃的な感動に出合えます。夜景ドレスシリーズとウォールアート
衝撃的な感動に出合えます。夜景ドレスシリーズとウォールアート

 「ビーズや糸、スパンコール、クリスタルなどいろんな材料を使って、立体的に刺しゅうする高度な技術が必要とされるのがオートクチュールビーズ刺しゅうの大きな特長」と話す田川館長。一針一針、想像を絶する手間と歳月をかけ、デザイナーの感性と職人たちの卓越した技術による表現。緻密でため息が出るようなきらめきと美しさは圧巻です。

 田川館長によるギャラリートークを開催しており、次回は11、12日午前11時、午後1時半(12日は午前のみ)。

 

★イベント情報

 ▼「刺繍カフェ」 開館日午前10時~午後4時まで(随時。最終受け付け午後2時)。ショップで販売しているキットの購入とドリンク1杯注文で利用可。針、糸、はさみなどの道具は無料貸し出し。

 ▼ワークショップ 日程など検討中。詳細はホームページで。

那須町高久丙1790の20
☎0287・73・8840
午前9時半~午後5時(最終入館同4時半)
㊡火曜(祝日の場合は翌日。冬季は変動) Ⓟ43台
一般1500円、学生1200円、小学生以下無料

 

 

市立吉澤記念美術館 佐野

なりきりアバターで鑑賞を

没入感高め南画さんぽ

「絵の中の人になりきって鑑賞するとより楽しめる」と話す末武さとみ学芸員
「絵の中の人になりきって鑑賞するとより楽しめる」と話す末武さとみ学芸員

 

 地元の旧家吉澤家が、5代200年にわたって収集した江戸から現代までの日本絵画や近現代の陶芸、佐野市ゆかりの美術作品を収蔵。年5回程度開催する企画展では、毎回40点ほどの作品を親しみやすいテーマで展示しています。

 「のんびり」「さんぽ」をキーワードに南画の魅力を紹介する収蔵企画展「のんびり南画さんぽ」を開催中。前期は12日まで、後期は25日~7月7日。

 南画は都会に住む知識人が憧れた理想の風景を表したもので、絵に描かれた人物になりきって鑑賞するのも楽しみ方の一つ。今回は会場の入口に絵の登場人物が切り抜かれた紙片を用意。紙片を自分のアバター(分身)として絵の前でかざして鑑賞することで、作品への没入感を味わうことができます。

コレクションを代表する伊藤若冲「菜蟲譜(さいちゅうふ)」のミニ巻物キットを無料配布(1人1セット)
コレクションを代表する伊藤若冲「菜蟲譜(さいちゅうふ)」のミニ巻物キットを無料配布(1人1セット)

佐野市葛生東1の14の30
☎0283・86・2008
午前9時半~午後5時
㊡月曜(5月6日は除く)、5月7、13~24日 Ⓟあり
観覧料520円、大学生以下無料