ノスタルジー
郷愁を味わいに…
今週は「レトロ喫茶店」特集をお届けします。近年の昭和ブームに乗って、レトロな雰囲気の喫茶店が人気を集めています。クリームソーダやナポリタン、プリン…。ノスタルジーあふれる店内でのんびりと味わえば、気分は昭和へタイムスリップ! 大好きな特等席、今日は空いているといいなぁ。

コーヒー&サンドウィッチHOPE
那須塩原
変わらぬ味いつまでも

JR西那須野駅西口から徒歩3分。夫婦二人三脚で切り盛りし、10月に45周年を迎えます。
レトロな店内で食べたいのが、若い世代を中心に人気の「フルーツパフェ」(750円)と「ブルーソーダ」(450円)。パフェは、季節の果物がたっぷり。生クリーム、バニラアイスとのハーモニーを楽しめます。ブルーソーダは国産レモンの輪切り添えて見た目も爽やか、スッキリとした味わいです。

食事では「ホットサンド」「ナポリタン」「サンドイッチ」が人気。〝変わらない味〟にファンは多く、地元の人や通学する高校生、県外からの人もリピーター

に。店主は「会話を通じてお客さんから教えてもらうことがあり、日々勉強。笑顔で帰ってもらいたいと思っています」
那須塩原市永田町3の6
☎0287・36・4814
午前9時~午後6時
不定休 Ⓟあり
◆◇◆◇◆◇◆ ◆◇◆◇◆◇◆ ◆◇◆◇◆◇◆ ◆◇◆◇◆◇◆
カフェリフジ
小山
〝洋館〟で心地よい時間

宮大工が建築した外国風の洋館。中に入ると、経営する山本悦子さん(75)とスタッフが温かく出迎えてくれます。

1968年にコーヒー専門店としてオープン。ハンドドリップで入れる約30種類のコーヒーと共に紅茶や中国茶、抹茶を楽しめます。お薦めは、「ラブサンド」とブレンド紅茶の「サンドイッチプレート」(1700円)。
開店から半世紀以上がたち、「ここまで歩めたのはお客さまとスタッフのおかげ」と感謝する山本さん。天窓のステンドグラスからの日差しが心地よい店内には、午前中はクラシック、午後はジャズが流れます。居心地のよい空間で、自慢の味と香りを味わって。

小山市犬塚4の10の15
☎0285・22・3988
午前9時半~日没まで
木曜、月に1度水・木曜休
Ⓟあり
❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁
喫茶 紫陽花
宇都宮
家庭的な味わいが人気

季節の花々が店先を彩る小さな喫茶店。オープンは1983年。アットホームな空気感やフラスコの湯がポコポコと奏でるサイフォンの音色、豊かな香りに心がほぐれます。

家庭的な味わいが人気の定食(木曜を除く)の中でも、「生姜焼定食」(サラダ、飲み物付き950円)がお薦めです。自家製だれで甘辛く焼いた豚ロース肉が、ふっくらご飯にぴったり。手作りの漬物が名脇役です。
親子で店を切り盛りするママの守川光子さんは「カウンターの椅子もテーブルも、開業時そのまんま。壁は真っ白だったけど、タバコのやにで色が変わっちゃったのよ」と往時を懐かしそうに振り返ります。

宇都宮市東塙田2の8の44
☎028・625・3304
午前7時半~午後3時(OS)、午後6時~同9時(OS)、木曜は午前9時~午後3時、土曜は午前7時半~午後3時(OS)
※モーニングは午前11時まで
日曜、祝日休 Ⓟあり
❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁
ニュー平和喫茶
鹿沼
こだわりのコーヒーを

鹿沼市役所近く、青いビニール屋根が目印の店。マスターの前田岳也さん(60)夫妻が、祖父母が76年前にオープンした店を受け継いでいます。自家焙煎コーヒー豆をハンドピックするこだわりの一杯が愛されています。
お薦めは「ブレンドコーヒー」(600円)。昔ながらの「ナポリタン」(オーダーはランチタイム以外。1100円)は、まろやかでほっとする味です。マスターが気まぐれで作る「コーヒーゼリー」(700円)に出合えたらラッキーです。

長年の常連も多く、年明けには「うちに通い続けて半世紀という80歳の大常連さんが、大きな花束とメッセージカードをくださって」(ママ)という温かいエピソ

ードも。

鹿沼市天神町1852
☎0289・62・2639
午前10時~午後10時(変動あり。ランチは午前11時半~午後1時半)
日曜、月1回土曜休
Ⓟ6台 ※全面喫煙可
❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁
茶房直(さぼうなお)
佐野
名物「コーヒーゼリー」

大きなガラス製のコーヒー器具やオープンリールデッキのステレオ。店にあるものはどれも丁寧に使いこまれ、味わい深い魅力を放ちます。
「高校生の頃からサイフォンでコーヒーを入れていた」と話す店主の島田純江さん(77)が、1977年に創業。
常連客に親しまれるのはコクがありすっきりとした味わいの「ダッチ・コーヒー」(500円)。また「コーヒーゼリー」(550円)は開店当初からの名物メニューです。ゼリーが固まるまで約15分、客はテーブルでじっと待つというスタイル。き

れいな緑色の器に浮かぶコーヒーゼリーを眺めているだけで意外と時間はあっという間に過ぎるようです。

佐野市植野町1896
☎0283・22・6068
午前10時半~午後7時半
月・火曜休 Ⓟ10台
❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁ ❁・❁・❁・❁
CoFFee BReaK 樹仁亜(じゅにあ)
日光
常連も外国人観光客も

東武日光駅から近い路地にあり、昔ながらの洋食やスイーツ、こだわりのコーヒーを味わえます。
食事メニューにサラダ・スープ・コーヒーが付くセット(1250円)がお薦め。人気の「ピラフ」(単品800円)はバターで炊いたライスに、エビ、タマネギ、マッシュルーム、コーンを塩で味を整え炒めます。絶妙な塩加減とバターの香り、コクが食欲をそそります。

地元の常連に愛されているだけでなく、外国人観光客も多く訪れます。代表の竹谷仁さん(72)が「コーヒーはお客さんが飲むタイミングでいれます。ひきたて、いれたてを味わって。日光の情報もお伝えします」と笑顔で迎えます。モーニングも人気(平日のみ。午前11時半まで)。

日光市松原町10の11 ☎0288・53・4734
午前9時~午後9時
不定休
Ⓟ4台
※全面喫煙可
🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞🎞
令和の昭和
喫茶フリスコ
宇都宮

喫茶店文化つなげたい
2019年に大田原市で開業。昨春、宇都宮市陽東で3年間親しまれた店舗を閉店後、二度目の移転となる現在地へ。オーナーの高橋康予さん(52)と崇広さん(51)夫妻が、同市泉町にあった親族所有の物件を全面改修し、9月末に開店しました。

幼い頃から喫茶店が大好きだったという康予さん。その記憶をたどって生まれたのが〝喫茶フリスコ〟だったそうです。「味はもちろん雰囲気も気に入ってもらえるように工夫しています。ふらっと立ち寄って、気軽に喫茶や食事を楽しんでほしい」と高橋さん夫妻。
看板メニューのナポリタンは全9種、950円から。康予さんは「おいしいナポリタンを広めたい」と、喫茶店開業を考える人にレシピの指導を行うなど、喫茶店文化の継承にも意欲的です。
平日午後1時までは、食事とセットで「ブレンドコーヒー」(150円)、「自家製プリン」(300円)など、各種ドリンクやデザートをお得に提供。

新天地でも幅広い世代に親しまれている〝フリスコの味〟をご賞味あれ。


宇都宮市泉町3の6
☎︎028・306・1155
午前11時半~午後7時半、日曜、祝日は午前10時半~午後3時半
月・火曜休(祝日は営業) Ⓟ小型3台