
宇都宮市の佐藤栄一(さとうえいいち)市長は12日、市内で開かれた第217回しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)で講演し、少子高齢化が進む中でも持続可能な都市として発展するために、あらゆる政策を動員して臨む決意を示した。
演題は「HELLO、NEW CITY~新しいまちの暮らし スーパースマートシティ(SSC)うつのみや始動~」。SSCは、市が目指す「誰もが豊かで便利に安心して暮らすことができ、夢や希望がかなう新しいまち」を指す佐藤市長の造語で、少子高齢化社会に立ち向かう看板政策でもある。
2017年に52万人でピークを打った市の人口は、何も手を打たなければ50年に45万人まで減るという試算がある。これに対し佐藤市長は「50万人を維持するのは県庁所在地の責務」とし、移住定住の促進や子育て環境の充実で税収減を食い止める考えを示した。
講演会場となった交流拠点施設のライトキューブ宇都宮は、昨年11月末にオープンしたばかり。大規模な学術会議やビジネスイベントの拠点として集客が期待されている。JR宇都宮駅東口に直結し、周囲には大型商業施設やホテル、駅前広場などが整備された。
佐藤市長は「開業後、1日当たりの通行量が1万人増えた。人を引き寄せる磁石の役割を果たしている」と述べ、今年8月に予定されている次世代型路面電車(LRT)開業後はさらに増えるとの期待を示した。