県内の市町で、最近見られる新たな流行や活動をはじめ、その土地ならではの〝旬の動き〟を紹介する「わが街トレンディー」。5回目の今回は、コーヒー店主やスタッフが中心となってコーヒーでまちを盛り上げる活動を始めた栃木市の中心部を紹介します。各店のこだわりのコーヒーはもちろん、店構えや雰囲気などコーヒー+αの魅力にも出合えます。

栃木コーヒータウン計画スタート!

 

歴史的建造物が残る街並み、風情ある巴波川、代々受け継がれる文化や芸術に触れる施設、ご当地グルメなど、栃木市の中心部は見どころや立ち寄りスポットが多く、歩いて楽しめる観光エリアです。
ここ数年、特に蔵の街大通りやその周辺にコーヒー店やカフェの出店が増えています。昨年10月には、人気の大手コーヒーチェーン店もオープン。通常の店舗とは違い、蔵の街の雰囲気に調和した和を感じる店構えも注目され、話題になりました。
そこに、地元のコーヒー店の店主やスタッフが中心となって「栃木市をコーヒーのまちにしよう」という「栃木コーヒータウン計画」が始まりました。さまざまな魅力に出合える栃木市に、また一つ新しい楽しみ方が増えそうです。
 

 

「栃木コーヒータウン」発起人・悟理道珈琲工房  店主・小舘敦さん(42)

 

6店舗で活動開始楽しみ方を提案!

 栃木市は江戸時代に巴波川の水運を利用した商都として栄えました。市内にはそのころから明治時代にかけて建てられた古い建物が多く残り、現在では観光地としてにぎわっています。
 市内中心部が観光地という環境は、コーヒーを供するお店にとっては好条件で、実際、栃木市中心部の徒歩圏内には多くのカフェや喫茶店が店を構えます。そうした状況の中、各店舗がそれぞれの個性を競いつつも同じコーヒーラバーとして協力することで栃木市を「コーヒーのまち」として盛り上げられるよう「栃木コーヒータウン計画」と称した活動を、コーヒーに力を入れている6店舗でスタート。最初の企画として参加店舗のイラストや店舗情報などを記した「栃木コーヒータウンマップ」を作成中です。観光客や地元の皆さんに手にとっていただき、コーヒーの飲み歩きのお役に立てていただければ幸いです。

 


 自家焙煎 キャリオカコーヒー 

 

蔵の街大通りの裏通り(ミツワ通り)にひっそりたたずむ喫茶店。オーナーの藤沼平八郎さん(85)はコーヒーに携わること40年以上。2000年からこの場所で自家焙煎(ばいせん)のコーヒーの販売を始め、昨春に店舗をリニューアルして喫茶部門も始めました。
「シャッターが目立つ商店街の寂れた雰囲気にもなじみ、新しいようで懐かしい店です」とスタッフの山田摩耶さん。お薦めはブラジル産の豆がベースの「平八郎ブレンド」(400円。豆100㌘450円)。中深煎(い)り。スッキリした味わいです。

栃木市倭町9の11
☎0282・23・2232
午前9時~午後6時半
㊡ほぼ無休
Ⓟ3台

 

 陶珈紗 -toukousya- 

 

1923年にアイヅヤ陶器店として創業し、20年前に先代がコーヒー豆の販売も始め、現在は、「うつわと珈琲豆と雑貨の店」として親しまれています。
「好みや生活スタイルに合うコーヒーを楽しんでほしい」と店主の神山裕紀さん。鮮度のよいものを提供するために、焙煎(ばいせん)所から小まめに仕入れているコーヒー豆は、ブレンド6種類、シングルオリジン12種類。同店オリジナルの「陶珈紗ブレンド」は中煎(い)りで100㌘529円。販売のみ、喫茶はなし。

 

 

栃木市倭町5の17
☎0282・23・2251
午前10時~午後6時
㊡水曜 Ⓟあり

 

 


 Parlour  Tochigi 

 

大正11(1922)年に建てられた洋館を改装し、昨年2月にグランドオープン。地場産の食材を使った軽食やドリンク、ノルウェーに本店のある浅煎(い)りで特有の風味や果実感のあるスペシャルティコーヒー「FUGLEN」が楽しめます。「本日の珈琲」(500円。豆200㌘1880円から)は、季節により豆の産地が変わります。
「コーヒーと一緒に栃木の文化や土地の魅力も伝えたい」と店主の鯉沼俊さん。岩舟産「かきぬまさんちのたまご」を使った自家製プリンも人気。

 

 

栃木市倭町11の4
☎0282・25・7700
午前11時~午後7時、土曜は午前11時~午後10時、日曜は午前8時~午後7時 ㊡水曜

 

 

 

 日光珈琲  蔵ノ街 

 

安政3(1856)年建築の「旧綿忠はきもの店」の見世蔵を改装し、今夏オープンしたカフェ。建物はそのまま、柱や天井も当時のものを生かし、当時の調度品も残されていて歴史が感じられます。
インテリアには、木や竹を使い、落ち着いた雰囲気。「元見世蔵のウッディなカウンター越しで癒やしの珈琲とアートな空間を楽しんでほしい」と店主の山根あおいさん。お薦めは「日光珈琲オリジナルブレンド」(500円。豆150㌘972円)。中煎(い)りで苦味、酸味、香りともにバランスのとれたコーヒーです。
栃木市万町4の1
☎0282・21・8119
午前10時~午後6時
㊡月曜、第1・3火曜

 

 悟理道珈琲工房 

 

築80年以上の旧商家の建物を改装し、昨年12月にオープンした自家焙煎(ばいせん)のコーヒー店。当時の建物の良さを損なわないような現代風のインテリアを取り入れています。
「それぞれの豆の特徴を最大限に生かす焙煎をしています」と店主の小舘敦さん。極深煎(い)り「マンデリン」(550円。豆100㌘
800円)はクリアで独特のコクと口の中に残る余韻が楽しめます。
「V60ドリッパーを使ったコーヒーの淹(い)れ方ワークショップ」は第1・3水曜午後8時。コーヒー豆100㌘付き2000円。

 

栃木市万町9の32
☎0282・51・9186
月~水、土曜は正午~午後8時(OS午後7時)、金曜は正午~午後10時(OS午後9時)、日曜は正午~午後6時(OS午後5時)㊡木曜、第2・4水曜

 

 

月1度ミーティング 初企画はマップ作成

 

「コーヒーで栃木市を盛り上げたい」。昨年12月に市内で行われた栃木コーヒーフェスティバルで交流が始まり、意気投合したコーヒー店の店主たちが中心となって「栃木コーヒータウン計画」に取り組んでいます。
メンバーは市内中心部の地元の5店の店主やスタッフと、店や地域とのパイプ役も担う栃木市地域おこし協力隊の島田千晶さん。5月から月に一度のペースでミーティングを開き、話し合っています。「1店舗ではできないことも力を合わせればできる」と山田摩耶さん。鯉沼俊さんは「メンバー、お客さんとのつながりを大切にしたい」。

 


初企画は、市内中心部の歩いて回れるエリアの「栃木コーヒータウンマップ」の作成。第1弾は6店舗を掲載。「マップ片手に観光客がまちなかを歩く姿を想像すると楽しみ」と神山裕紀さん。「コーヒーと一緒に建物や店の雰囲気も楽しんでほしい」と話すのは山根あおいさん。小舘敦さんは「活動を始めるにはこのメンバーがちょうど良かった」。今後、マップの店を増やしたり、スタンプラリーや店舗を活用したイベントなどを展開したいと意欲的です。

 

 

〝蔵の甘味〟いかが

コーヒーと一緒に味わいたい〝甘いもの〟。メンバーに地元のお薦めを教えてもらいました。

御菓子司  金桝屋 TOBU栃木市役所店
「手づくりかりんとう」300㌘690円。「塩かりんとう」70㌘380円も人気。
☎0282・25・6287

あさかやパン店
コッペパンに粒餡(あん)とバターをたっぷり挟んだ「コッペパンあんバター」150円。「蔵の街特製桜あんパン」4個入り320円。
☎0282・24・1400

和菓子処 仁
「かりんとう饅頭(まんじゅう)」108円。「みたらし3兄弟」140円。
☎0282・51・7766