くてしい季節が来ます

 

冬支度

 明日から師走。今年も残すところ、あと1カ月になりました。本格的な冬のシーズンを前に、県内のあちらこちらで冬支度が始まっています。冬定番のイルミネーションも、準備段階から見るとなんだか新鮮。栃木ならではの冬支度の光景をお楽しみください。

幻想的な雰囲気に包まれる「白鳥の城」
幻想的な雰囲気に包まれる「白鳥の城」
 
 
 
飾り付けを行うボランティアたち
飾り付けを行うボランティアたち

イルミネーション 下野
「童話の森」3年ぶり輝く
 童話の世界が広がる森が、60万個の電球に彩られ〝光の世界〟に。イルミネーションは石橋地区の住民らで組織する「下野の市ウインター活性化推進協議会」が主催。コロナの影響で3年ぶり、今年で12回目。10月から、週末を中心に市民ボランティアや石橋中の生徒が設営作業を行いました。
 「池の水に映る城の姿は本当に美しいので、ぜひ見に来てほしい」と話すボランティアの女性たち。開催前日の26日まで飾り付けを行い、翌日からは飲食の売店を担当。売り上げは、来年の運営費に充てられるそうです。

グリムの森「グリムの館」
下野市下古山747
☎︎0285・52・1180
点灯は午後5時~同9時
来年1月3日まで(12月6、13、20、27日休、年末年始は点灯)。入園無料

 

 

 

 

 

色づいた「とちあいか」を収穫する荒川さん
色づいた「とちあいか」を収穫する荒川さん

3種の甘さが育ってます
イチゴの収穫 益子
 冬は、イチゴ王国が輝く季節。益子町東田井のイチゴ農家2代目荒川祐司さん(49)、真知子さん(46)夫妻のビニールハウスでは、シーズンを迎えたイチゴの収穫が始まりました。
 「とちおとめ」をメインに「とちあいか」「スカイベリー」の3品種を12棟のハウスで栽培。そのうちの9棟は、JAはが野益子観光いちご団地内にあり、イチゴ狩りが楽しめます。
 「みんなにおいしいと喜んでもらえるイチゴを目指しています」と笑顔で話す荒川さん。クリスマスや年末年始の需要も控え、〝無休〟で作業が続きます。

JAはが野益子観光いちご団地
☎︎0285・72・8768

 

 

 

 

 

トラックに乗るのを嫌がる牛。収牧作業はかなりの重労働です
トラックに乗るのを嫌がる牛。収牧作業はかなりの重労働です

大きくなり家路ゆっくり
牛の収牧作業 大田原
 28㌶の広さを誇る大田原市湯津上の「大野放牧場」。春の入牧から半年がたち、4日、飼い主の元へ帰る収牧作業が行われました。
 この日、収牧された牛は和牛10頭、乳牛20頭。生後1~2歳で妊娠中の牛も多く、放牧で骨盤を強くし、お産に備えます。収牧中は、素直にトラックの中へ入っていく牛もいれば、入るのを嫌がり、スタッフ数人がかりで押される場面も。
 「帰りたくない~」。そんな心の声が聞こえてきそうな牛たち。出産後、来年の放牧シーズンには親子でくつろぐ姿も楽しみです。

 

 

 

 

 

薪割り機で作業が終わると、柔らかな日差しの中、干す作業をします
薪割り機で作業が終わると、柔らかな日差しの中、干す作業をします

心も体も温める〝炎〟に…
薪作り 塩谷
 自然豊かな東古屋地区。本格的な冬を迎える準備として、薪を作る作業も忙しくなってきました。君嶋林業は、自伐型林業で自家所有の山を守りながらキャンプ用の薪を販売。「地域を元気にする林業」をスローガンに、キャンプ事業や珈琲事業も行っています。
 山で木を切り倒し、枝を取り払い、長さを整え運搬。薪割りをし、天候により1~2週間、裏にも返しながら干します。乾き具合など状態を確認し束ねて販売へ。薪でのたき火は、暖かさだけでなく癒やしも与えてくれます。

君嶋林業
塩谷町上寺島774
☎080・2287・8880

 

 

 

 

 

 

「ぜひ漬物に挑戦して自分の味にしてほしい」と市田さん。作業は来月10日ごろまで続きます
「ぜひ漬物に挑戦して自分の味にしてほしい」と市田さん。作業は来月10日ごろまで続きます

圧巻の白、ハウスいっぱい
大根干し 鹿沼
 奥行き72㍍のビニールハウスいっぱいに並ぶ干し大根は圧巻です。鹿沼の農業市田博さん(54)方では、干し大根用に2万5000本を収穫。10本程度に編み込んだあと、ハウス内につり、1~2週間ほど乾燥させて集荷します。
 干すことで水分が抜け、甘みが増し、味も染み込みやすくなり、生とは違う食感も楽しめるといいます。市田さんは「11月に入ると、冬が来たなと感じます。冬場のメインの作業。お客さんにはおいしい大根で漬物を作り、季節を味わってもらいたい」と話します。