県内で撮影された映画やテレビドラマのロケ地となった舞台を紹介してきた、栃木を見るシリーズのロケ地探訪も、最終回。県南地区編です。同地区には足利市や栃木市など、多くのロケ地となった場所がありますが、今回はそれらの中から5カ所を紹介しました。意外な所もあり、あの映画のあのシーン、このドラマのこんなシーンで登場しています。

 

ロケ地探訪県南編

 

 

松坂桃李さんと広瀬すずさんが食堂でラーメンを食べ、走るシーンを撮影した倭橋
停車場のセットが作られた幸来橋そばの空き地
うずま公園では、吉永さんと幼なじみを演じた石田ゆり子さんが散策するシーンが撮影されました


栃木
風情あふれる川、街並み

 白壁土蔵などが多く残る「蔵の町」を静かに流れる巴波(うずま)川。川沿いの風情あふれる風景は、映画「いのちの停車場」(2021年5月21日公開)で登場します。
 主演の吉永小百合さん演じる医師・白石咲和子が実家の金沢に帰郷し、在宅医として命の在り方に向き合っていきます。映画の中心的なシーンであるバスの「停車場」は、幸来橋から下流のすぐそばの場所にセットを作り撮影されました。
 栃木市観光振興課フィルムコミッション・イベント係の小花隼太郎さん(26)は「映画を機に、ロケ地めぐりとして栃木市を見ていただければ」と話します。

栃木市倭町地先ほか
☎0282・21・2374
(市観光振興課フィルムコミッション・イベント係)
 

 

 

 

 

 
相撲大会のシーンで屋台セットが組まれた
 


小山
にぎわう〝舞台〟今も…

 創建約1300年を誇り、国重要無形民俗文化財の奇祭「間々田のじゃがまいた」の舞台にもなっています。境内にある土俵はかつて大相撲の地方巡業でにぎわい、現在も小学生による奉納子供相撲大会で使われています。 
 土俵が神社の境内にあることや屋根が付いていることが条件に合い、ロケ地に選ばれています。 
 1992年公開の映画「シコふんじゃった。」では相撲の夏合宿のシーンを撮影。2014年公開の映画「テルマエ・ロマエⅡ」では冒頭の相撲のシーンで登場。観客役として市民数百名がエキストラで参加しました。 

小山市間々田2330
☎0285・45・1280
 

 

 

 

 

今年開催される「いちご一会とちぎ国体」ではサッカー少年男子の会場にもなる陸上競技場
自販機の前では、市民と演者のちょっとした交流が
スポーツ交流館の一室は機材置き場と俳優の控え室として使用された


下野
新設された施設生きる

 2019(令和元)年にリニューアルオープンした運動公園。新設されたばかりの陸上競技場で、21年6月18日公開の映画「ヒノマルソウル」のロケが行われました。長野五輪スキージャンプ団体の金メダルに隠された実話をベースにした作品です。
 選手たちのトレーニングシーンとして撮影が行われたのは、20年1月中旬。わずか1日のロケでしたが、たまたま散歩で訪れていた高齢の男性が、主演の俳優が年末の紅白歌合戦にゲスト審査員で出演していたことから、本業が歌手と間違えて声を掛けたところ、温かな笑顔で応えられていたというエピソードが残ります。

下野市大松山1の7の1
☎0285・39・6900(市観光協会)
 

 

 

 

 

「八日目の蝉」では、椅子も背景も写真館のものを使用
「撮られるのは慣れてない」と松村さん。ロケではまだまだ現役のカメラ「アンソニー」(右)と「ジナー」(左)が登場
スタジオの入口に付けられた「写場」のプレート
大正時代の雰囲気を伝える洋風の外観
意匠を凝らした窓枠


足利
1世紀もの時を越えて

 創業は1893(明治26)年、建物は1924(大正13)年に建てられました。
2011年に公開された映画「八日目の蝉」では、終盤の見せ場となるシーンに登場。「日本アカデミー賞を総なめにするほど大ヒットした作品で反響が大きく、いまだに映画ファンが訪れる」と、4代目の松村隆一さん(60)。
 2017年公開の菅田将暉さんが主演した「帝一の國」では、高校の放送室、2018年公開の映画「今夜、ロマンス劇場で」では、映画監督を夢見る青年役の坂口健太郎さんが住むアパートとして撮影が行われました。
 松村さんは「坂口さんが電車で通って来ていたのにも驚いたけど、今の俳優さんたちは、本当に気さくで自然体の人が多い」と感心しきり。
 (見学のみの受け入れは現在行っていません)

足利市大門通2371
☎0284・20・2260(市映像のまち推進課)

 

 

 

 

市消防も協力「TOKYO MER~走る救急救命室~」の撮影が行われたロータリー
「貴族降臨 プリンスオブレジェンド」に登場したステンドグラスのあるホワイエの大階段
「蜜蜂と遠雷」のスタッフが記念に残していったパネル


佐野
多様なシーンを彩って

 豪華客船をイメージしたという曲線を多用したデザインが特徴的な建物。 2021年放送のTBSドラマ日曜劇場「TOKYO MER~走る救急救命室~」では、ロータリー部分で撮影が行われました。市消防も撮影に協力し、救急車や消防車が6台駐車していたため、驚いて様子を見に来た近所の人もいたそうです。
 大ホールのホワイエは、映画版「貴族降臨 PRINCE OF LEGEND」の舞台に。ステージは、直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸さんの同名小説を映画化した「蜜蜂と遠雷」の演奏シーンに使用されています。

佐野市浅沼町508の5
☎0283・27・3011(市観光立市推進課事業係内佐野フィルムコミッション)