備災 防災

万一に備える

災害図上訓練の様子(さのボラねっと提供)
今年6月の大雨被害の支援活動(佐野市下彦間)

 

 

 

 

 

 

 

 

9月1日 防災の日

 

 今日、9月1日は防災の日です。今夏は記録的な大雨のために起きた静岡県熱海市の土石流災害をはじめ、大雨による河川の氾濫など、各地で被害が発生したことは記憶に新しい出来事です。本県でも2019年の台風19号による河川の氾濫が各地で起き、大きな被害が出ました。今や大規模な自然災害はどこで起きても不思議ではありません。災害に対する備えは、意識や日頃の準備が欠かせません。今日をきっかけに、家族で防災について話し合ってみませんか。

 

さのボラちゃん

 

 

防災クイズ   出典:さのボラねっと

第1問

キッチンで地震! 最初にすべきことは?

 A. 離れる  B. 火を消す

リビングで地震! どこに逃げる?

 A. 廊下     B. トイレ

第2問

地下鉄ホームで地震! より安全なのは?

 A. 地上を目指す

 B. 電車に乗り込む

第3問

エレベーターの中で地震! どうする?

 A. 全ての階のボタンを押す

 B. 非常タンを押す

第4問

街を歩いているときに地震! より安全なのは?

 A. 歩道橋の下

 B. ガソリンスタンド

第5問

コンビニやスーパーで地震! どうする?

 A. 外に出る  

 B. かごで頭を覆う

 

★正解は末尾に。

 

知識と意識で身を守る

 

 2019年10月に発生した令和元年東日本台風(台風19号)で甚大な被害を受けた佐野市。被災した家屋の泥出し作業をきっかけに結成されたボランティア団体「さのボラねっと」。中心メンバーで防災士の資格を持つ大久保美香さん(38)と松永実加さん(46)に台風、洪水に備えるためのアドバイスをお聞きしました。

 

 

佐野のボランティア団体「さのボラねっと」に聞く

 

避難についての備え

さのボラねっとの松永さん㊧と大久保さん

 

 

1 自宅の洪水リスクを知る

ハザードマップで地域の水害リスクを知り、避難所、避難ルートを確認する

 

 県内各市町で作製、配布している洪水・土砂災害などの防災ハザードマップ、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」などを利用して、自宅や学校、職場の位置を確認します。

 洪水ハザードマップは、予想された最大規模の雨が降った場合に想定される浸水範囲、水深を地図に色分けして表しています。大切なのは自宅の浸水の深さを知っておくこと。

 大雨や台風による河川の氾濫で被害が予想される場合、早めの避難が重要ですが、浸水深が3㍍未満の区域であれば、状況により建物の2階へ避難する垂直避難も選択肢の一つとなります。   

 

2 避難所を選択しておく

避難所と一時避難場所の違い、災害によって使用制限のある避難所もあることをしっかり理解して避難所を選択する

 

 ハザードマップを見て、事前に避難所を複数選び、実際に歩いてみましょう。地図に表示されている避難所の記号にも違いがあります。浸水時や土砂災害危険時に使用制限のある避難所もあるので確認が必要です。

 佐野市では、体調の悪い人専用の避難所が4カ所設けられています。体調不良者専用の避難所も把握しておくとよいでしょう。

 突然起きる地震とは違い、洪水避難の場合は、前もって準備ができます。車を使って避難したいのであれば、あらかじめ荷物を車に積んで置き、浸水が想定される区域外の避難所に早めに移動します。

 

3 防災情報を得る手段を増やす

 

 地図上で自宅から避難所までのルートを確認。川をまたぐ場合は、渋滞や川の氾濫を考慮し、より安全なルートを検討、または少し遠くても川をまたぐ必要のない別の避難所に変更します。

 災害時、行政はホームページ、メール配信、ツイッター、防災無線など、さまざまな方法で情報を発信しています。

 避難情報の入手は、高齢になるほど難しくなる傾向があります。日頃から地域の清掃活動や防災訓練に参加するなど、さまざまな取り組みの中で情報交換を行い自助力、共助力を高めることが安心につながります。

 (問)さのボラねっと事務局・メールsanoboranet1.17@gmail.com

 

 

逃げ遅れないために!

避難行動を考えておく

出典:国土交通省関東地方整備局 下館河川事務所

 

 

 いざ避難となった時、冷静な避難行動をとるには、事前の計画が大切です。国土交通省下館河川事務所が作成した小中学生向けの教材「逃げキッド」は、家族構成に合わせて一人一人が「いつ」「何をするのか」をタイムスケジュールに沿って整理し、防災行動計画を立てることができるツールです。「みんなでタイムライン」でウェブサイトを検索しダウンロードできます。

 「わが家のマイ・タイムライン」は野木町が7月の広報に折り込みで配布した避難計画シートです。記入例を参考にして計画を立ててみましょう。

 

 

 

避難時の持ち物

 避難時に必要なものは、人それぞれ違います。自分に何が必要なのかは、自分にしか分かりません。「明日から1週間買い物に行けない」とイメージすると、自分に必要なものが分かりやすいと思います。

 非常食は、食べながら買い足すローリングストックがお勧めです。休日に家族で庭やテラスに出てピクニック気分で楽しく食事をしてみてください。いざ避難所で食事をする時に楽しく食べた思い出で元気になれることもあります。

 お湯や水を注ぐだけで食べられる非常食のアルファ米は、説明書きにあるように始めに袋からスプーンと乾燥剤を取り出してから、お湯または水を注ぎます。避難所でよく起こる失敗が、袋を開けてそのままお湯を注いでしまうこと。失敗から学ぶことも大切です。ぜひ、いろいろな非常食を試してみてください。

 

被災者体験談

 県内でも2019年10月の台風19号は、各地で被害をもたらしました。増水・洪水により被害を受け避難を経験した被災者の方に、当時の状況を聞きました。そこには災害に備えるための多くのヒントがありました。

 

 

後藤真智子さん(32)栃木

多様な避難準備必要

 家の近くを流れる永野川が台風19号で決壊したことにより、自宅が床上60㌢の浸水、車2台が水没しました。

 以前大雨の際、庭まで水が入ったということを聞いていたので、早めに夕食をとり、午後6時ごろに避難指示が出たため、指定避難所の公民館に避難しました。2歳の娘がいたため、体育館ではなく2階の部屋を使用することができました。

 午後9時ごろになると、人が増えて部屋のスペース、毛布が足らない状態に。周辺の水位が膝上まで上がり、ずぶ濡れで避難して来た人の中には着替えがなく、そのまま一晩過ごす人もいました。

 避難の際の持ち物として、子どもがいる人は子どもの不安を少しでも和らげるためにもお気に入りのおもちゃ、数に限りがあるので毛布、着替え、室内履きなども用意しておくと安心です。また避難所が停電し非常灯も消えると周囲は真っ暗になります。スマホのライトを使用する人もいましたが、1人1個はライトを持っていると便利です。

 避難所で一晩過ごすことだけを考えて持ち物を準備していましたが、新しい住居を借りるまで2週間ほど掛かり、被害の大きさを思うと、もっと違った準備も必要だったと感じています。

 

 

芹沢一基さん(39)佐野

経験を風化させない

 台風19号で決壊した秋山川の越水が始まった地点の近くに家があります。床上30㌢の浸水被害と車2台が水没しました。午後7時ごろ、仕事から帰宅した時には、避難を呼び掛ける防災無線も聞こえていましたが、両親と共に2階に避難。この時、避難所へ逃げていればもっと安心できたのではないかと今では思います。越水が始まるとトイレや風呂場からゴボゴボとした大きな音が鳴り響き、階段から下を見ると1階が浸水しているのが確認できました。

 朝には水は引いていましたが、1階は泥まみれ。父親は介護が必要なため、両親は介護施設に預け、1人で家に残り1週間休暇を取って、友人や身内の力を借りて片付けをしました。助成金なども使い家の修理を済ませ、やっと一息つけたのは半年後。

 その後、さのボラねっとの活動で、被災地域のニーズ聞き取り調査に応じたことが縁でボランティア活動に参加するようになりました。近所同士でも被害のあった家となかった家では、洪水に対する温度差がかなりあると感じています。被災経験を風化させることなく、自身のボランティア活動に生かしたいと思っています。

 

防災クイズの答え

第1問 A 第2問 A 第3問 B

第4問 A 第5問 B 第6問 B