
緑陰に憩う
8月も残り少なくなりましたが、まだまだ暑い日が続きます。そんなとき、自然の木々がつくる涼やかな木陰は憩いのスポットです。今回のとちぎを見るシリーズは、ちょっと趣向を変えて、リポーターが見つけた、イチオシの木陰を紹介します。ほとんどが広い公園ですから、密集は避けられますが、もしも、お出掛けの際はコロナ対策に十分配慮してください。
夏木立の誘い
さぁ、お入りよ…

広場へ続く 緑のトンネル
とちぎわんぱく公園(壬生)
正門を入ると、虹の広場へと続くカナール(直線の水路)の両側にあるトチノキの並木。真夏の太陽の日差しを枝から広がる大きな葉が遮るようにして、涼しげな木陰のエリアをつくります。
光を透かし、ゆらゆらと揺れる緑のトンネルを見上げていると、時折通り抜ける風がさらなる涼を運んでくれます。
現在、コロナ対策のためカナールには水は流していません。

壬生町国谷2273
☎0282・86・5855(管理事務所)

市街地にまるで避暑地
栃木県中央公園(宇都宮)
市街地にありながらまるで避暑地のように涼しく、自然豊かな公園。二つの大きな池と噴水があり、それを囲むように緑が広がっています。
東に位置する沈床池の南北両側に約100㍍続く背の高いユリノキ並木の緑陰は、涼を感じ、散歩にも最適。ベンチや芝生の広場では休憩、読書など爽やかな風を感じながら過ごす姿が見られます。
同公園管理事務所の西村功所長は「鳥の鳴き声、水、風の音を五感で感じてほしい」と話します。

宇都宮市睦町2の50
☎028・636・1491(栃木県中央公園)

風鈴ベンチ耳にも涼し
唐澤山神社(佐野)
標高242㍍の唐沢山山頂にある唐澤山神社。緑に覆われ木漏れ日が差す参道をはじめ、緑豊かな木々が生い茂る一帯は、訪れた人に安らぎを与えてくれます。
夏の風物詩として親しまれている納涼行事「風鈴参道~天明鋳物涼音の杜」は、今月29日まで。
社殿の前に設置された木陰の風鈴ベンチに腰掛けて、吹き抜ける風と共に揺れる風鈴の音色に、しばし時を忘れてみるのもいいのでは。

佐野市富士町1409
☎0283・24・1138(唐澤山神社)

万葉の情景思いながら
天平の丘公園(下野)
天平の花まつりなど桜の名所として知られ、27㌶の広大な敷地に自然林と国分寺跡など史跡、しもつけ風土記の丘資料館などが点在する同公園。木々の間から差し込む柔らかな光。静寂に包まれるような林の中に「防人街道」と呼ばれる細道が続いています。
万葉集にある下野の防人、物部真嶋(もののべのましま)が詠んだ「松の木の並みたる見れば…」の情景に似ていることに由来します。
昔の情景を思い浮かべながら、木陰や古民家のカフェでくつろぎのひとときもまたお勧めです。
しもつけ風土記の丘資料館 下野市国分寺933
☎0285・32・8907(市商工観光課)

ぐるり散策ゆったりと
青木の森(那須塩原)
道の駅「明治の森・黒磯」敷地内に広がる遊歩道、通称「青木の森」。緑豊かな木々に囲まれ、マイナスイオンもたっぷり。旧青木家那須別邸の裏手をぐるりと巡る散策がお勧め。日差しを遮るスギやヒバの木がちょうど良い涼しさを与えてくれます。
旧青木家那須別邸に通ずる約300㍍の杉並木の参道は、写真映えすると人気のスポットです。
散策後のお楽しみに同カフェのジェラートはいかが? 焼きたてパンや新鮮野菜も購入できます。


那須塩原市青木27
☎0287・63・0399(同道の駅)