県内には美しい風景や建築物、構造物、自然などが数多くあります。毎回テーマを絞って、そうした光景を写真グラフでお届けする「とちぎの美しい」シリーズ。今回は県内にある歴史的または、特徴があり趣のある駅舎を紹介します(この企画は不定期で連載します)。

JR日光線 日光駅  日光市相生町
19世紀の風格  

 

 

関東の駅百選に選ばれている日光駅は、1890(明治23)年開業、1912(大正元)年に改修された、木造2階建てのネオ・ルネッサンス様式と言われています。明治、大正の面影をそのままに、気品と威厳の両方を併せ持つそのたたずまいは、国際的な観光地の玄関口にふさわしい白亜の洋館です。

駅長室の隣には、大正天皇が御用邸に訪れたときに休息した貴賓室があります。また、国鉄時代に駅の2階にあった一等旅客専用の待合室は、一時閉鎖されていましたが、1989(平成元)年に「ホワイトルーム」として開設されました。大きなシャンデリアが飾られた豪華な部屋は、当時の面影を感じられるギャラリーとなっています。

 

*JR両毛線 あしかがフラワーパーク駅 足利市迫間
華やかな新駅

 

 

県内では35年ぶりとなるJRのもっとも新しい駅です。あしかがフラワーパークの大藤のシーズンや例年10月下旬から2月初旬まで開催されるイルミネーションイベント「光の花の庭」で起こる交通渋滞緩和策として2018年に開業しました。

国内外の多くの人を魅了する藤の花、イルミネーションで何度も日本一に輝く同パークに倣い、階段には大藤、夜間には発光ダイオード(LED)を使用したライトアップ(通年実施)が行われ、撮影スポットとして人気を集めています。

同パークまで徒歩3分の近さにある小さな無人駅ですが、日本一華やかできらびやかな駅かもしれません。

 

東武日光線・鬼怒川線 下今市駅  日光市今市
昭和レトロを再現  

 

 

日光、鬼怒川エリアの玄関口として重要な役割を果たしている同駅は、1929(昭和4)年に開業しました。

2017(平成29)年8月より運行を開始した「SL大樹」の発着駅となったことで、駅舎を改築し、SLが走行していた昭和当時の雰囲気を本格的に再現。駅に降り立った途端、昭和時代へタイムスリップした気分に。2018年には鬼怒川温泉駅とともに「ウッドデザイン賞」を受賞。SL展示館や転車台広場を併設している、幅広い年代が楽しめる施設です。

地域の人々が憩いの場として集える親しみやすい駅を目指し、駅舎の前面に長さ延べ30㍍にわたる縁側を設置しています。

 

真岡鐵道 真岡駅  真岡市台町2474の1
〝SL尽くし〟の景観  

 

 

今にも発車しそうな大きなSLの形をした駅舎。1997(平成9)年3月に竣工し、益子駅とともに関東運輸局の「関東の駅百選」に選定されています。

同鐵道で走行しているSLが「C12形」(現在は運休中)。駅員によると「形のアルファベットは動輪の数を表していて、C型の特徴である三つの動輪がデザインされています」。

駅舎の3階(一部)と4階は子ども広場になっており、ボールプールなどの屋内遊具が充実しています(現在は休館中)。

さらに、駅舎と併せてSL形のSLキューロク館、その隣の展示車両「D51(デゴイチ)」とSL尽くしの風景が楽しめます。

 

JR両毛線 足利駅  足利市伊勢町
丸型アナログ時計  

 

 

現在の駅舎は1933年(昭和8)年建設。両毛線の駅の中で最も古い洋風木造建築です。

「正面にアナログ時計が付いているのが特徴です。時計は鉄道ダイヤを売る会社のシンボルのようなもの。特にアナログ時計の付いた駅舎は今では珍しいのでは」と金子朋之駅長(46)。

足利、桐生、伊勢崎と織物産地の輸送を支えた歴史があることから、今月から駅名標が織物風のデザインに装いを新たにしました。ぜひ注目を。 

駅構内に市移住・定住相談センター、とちぎ結婚支援センターを併設。  

 

*JR東北線 片岡駅 矢板市片岡2099
山並みをイメージし

 

 

地上2階建て、高原山の山並みをイメージしたガラス張りで明るい構造。グレーカラーで統一した近代的なデザインで、東西自由通路がある橋上駅です。片岡地区のシンボル的存在となっています。

現在の駅舎は2013(平成25)年から、片岡地区市街地整備と併せて約2年間の工事を経て15年に竣工されました。旧駅舎時代からホーム脇に市の花のツツジが植えられ、「ツツジの駅」としても知られています。自由通路からは雄大な高原山とツツジを眺めることができます(ツツジは本年度で伐採予定)。

 

 わたらせ渓谷鉄道 足尾駅  日光市足尾町掛水6 

 

 

1912(大正元)年12月31日開業の、海抜640㍍の高地にある駅。当時は、鉱山会社の本社があり足尾銅山の玄関口でした。現在は、駅員が週に1度火曜日の朝1時間程度滞在し、それ以外は無人の静かな駅です。

 

 JR東北線 矢板駅  日光市矢板市扇町1 

 

 

赤いレンガ色の瓦が、1886(明治19)年の開業当時の面影をそのまま伝えます。駅西口にはロータリーがあります。

 

 JR烏山線 宝積寺駅  高根沢町宝積寺 

 

 

建築家隈研吾さんが設計し2008(平成20)年に竣工しました。同年、国際的な鉄道デザインコンペティション「ブルネル賞」で推薦賞を受賞しています。

 

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