県内には牛、豚、鶏を問わず、数多くのブランド肉があります。9日は「お肉の日」(毎月29日も「肉の日」)です。コロナ禍で我慢の日常が続いている中、県内産ブランド肉でおいしい肉料理の〝プチぜいたく〟もいいかもしれません。そんな県内のブランド肉を紹介します。(※紹介したお店の営業時間などはお問い合わせください)


風土豊かな緑と水、高原山の麓で愛情持って育てられた牛「たかはら矢板牛」は10年前、矢板市のレストランピアノのマスター菊地康夫さんが「名物を作り地元で育った肉を提供したい」と思ったのがきっかけで始まりました。生産者の一人、同市豊田地区の平久井さんは牛肉生産のチャンピオンに輝いたこともあり、こだわりもひとしお。
商標登録された「たかはら矢板牛」を味わえるのはレストランピアノだけ。脂の甘みとうま味が自慢の「サーロインステーキ」(200㌘、3200円税別)、希少部位を使った「和牛リブロースカブリ重」もぜひ味わってほしい一品です。
(問)レストランピアノ(矢板市上町6の45)☎0287・43・2456。


スペシャル配合の飼料を与えて大切に育てた安全でおいしい「みや美豚」は宇都宮市の古賀志山近くの大柿畜産が生産するヘルシーポーク。成長してから大麦を与えることであっさりとしているのに甘い脂ときめ細やかで柔らかいヘルシーな肉になります。
大柿畜産に近い同市大谷にある「OHYA FUN TABLE」では、ランチメニュー(1500円から)で、「トンカツ」「煮込み」「和風ポルケッタ」などのみや美豚料理が週替わりで楽しめます。
(問)OHYA FUN TABLE(宇都宮市大谷町1240)☎028・688・9409。


ほどよい霜降りの脂と際立つ赤身肉のおいしさ。「とちぎ和牛」など300頭を育てる那須烏山市谷浅見の髙野畜産2代目髙野浩也さん(39)の父悦男さんの代から出荷しています。
那須烏山の自然の恵みと米ぬかを混ぜた飼料など、大切に育てられた牛肉はリピーターも多く、地元の名品として人気を呼んでいます。
同市の「レストラン 笠井」で、「山あげ牛サーロイン牛カツ膳」(130㌘、2970円)やステーキを提供。精肉の購入は同市の観光交流施設「ナスカラ市場」で。
(問)レストラン 笠井(那須烏山市旭1の8の24)☎0287・84・0487、ナスカラ市場(那須烏山市大金155の4)、 0120・83・1147(7日まで休業予定)。


クオリティーの高い県産の牛肉の中からさらに厳選した牛肉のブランドが〝日光高原牛〟。赤身と脂身のバランスがとても良く、うま味と甘みが強いのが特徴です。
「県内のみならず、県外の人たちにも味わってもらいたい」と、JR宇都宮駅パセオ1階に昨年9月にオープンしたKADODEで味わえます。県産の米、野菜と一緒に、日光高原牛ハンバーグ、ハッシュドビーフのうま味と甘みを楽しんでみては。テークアウトも有り。
(問)Garden Grillお肉とワインKADODE(門出)(宇都宮市川向町1の23宇都宮パセオ1階宇都宮フードホール)☎028・627・8550。


2013年に誕生した足利マール牛。足利市羽刈町の長谷川農場がココ・ファーム・ワイナリーから出るブドウの搾りかす(マール)や地元産の二条大麦を発酵させて飼料に生かし育てた和牛とホルスタインの交雑種です。赤身に甘みがあり、かめばかむほど肉のうま味があふれます。
定食やテークアウトで足利マール牛を気軽に楽しむことができるのが、JR足利駅南口にあるココスプーン。お薦めは「特選足利マール牛 ローストビーフランチ」(1700円、前菜、漬物、ご飯、みそ汁付き)。
(問)COCO SPOON(ココスプーン)(足利市伊勢南町11の4) ☎0284・41・3399。


脂肪分が少なく、うま味成分がたっぷりの赤身部位が特長の赤身牛。肉の血液中に含まれるたんぱく質がうま味の要素で、おいしさの秘密。かむほどに広がる肉のうま味と脂のコクが存分に楽しめます。
餌や水分など研究を重ね、牛の飼育を始めて50年の前田牧場から生まれた「赤身牛」は大田原市のブランド牛としても認定されました。
赤身牛は矢板市「58ロハスクラブ」のレストランで提供。お薦めはローストした肉をスライスした「かたまり肉とハンバーグのシェアプレート」(1人前2500円税別、写真は2~3人前)。また同クラブ内のミートショップでは切り身なども販売中。
(問)58ロハスクラブ(矢板市安沢2180)☎0287・41・0058(営業は10日からの予定)。


栃木市内でステーキなど肉料理を提供している「肉のふきあげ」が自社の直営牧場で育てた黒毛和牛。豊かな自然の中、丹精込めて30カ月以上肥育して和牛特有のうま味や香りを引き出します。しつこくない脂身が特徴のうま味ある牛肉です。
定番人気「前日光和牛ステーキそば膳」(5280円)は、ステーキ200㌘とそばが楽しめます。すき焼き、しゃぶしゃぶもお薦め。肉や脂から出るうま味が野菜をおいしくします。肉のふきあげ雅、県内一部のスーパー、栃木市ふるさと納税返礼品でも取り扱っています。
(問)肉のふきあげ(栃木市吹上町793)☎0282・31・1022。(緊急事態宣言中は午後8時まで)


県畜産試験場で開発、研究を重ねてできた地鶏(ロードアイランドレッド種とプレノアール種を交配した鶏としゃもをさらに交配)。放し飼いでのびのび育てられるため、脂肪が少なく、コクがあります。
栃木市の「下野の鶏処田村屋本店」では栃木しゃもを使ったメニューを提供しています。お薦めは鹿沼産の栃木しゃもを使ったランチ限定「栃木軍鶏の親子丼」(1078円。数量限定。予約可、テークアウト可)。しゃもは前日に備長炭で焼き、鶏油に漬け込みうま味を引き出します。夜は軍鶏すき、ももの炭火焼きなどが味わえます。
(問)下野の鶏処田村屋本店(栃木市箱森町41の22)☎0282・23・1799。(緊急事態宣言中は午後8時まで)。


約50年前から養豚業を続けている真岡市下籠谷のYS.ポークブレーン代表取締役の坂本安靖さん(66)が、飼料米を食べさせて肥育。
脂身がさっぱりしているのが大きな特徴。さらに甘みもあり、「薄切りのしゃぶしゃぶやロースをソテーするとおいしさがとてもよく分かる」。
道の駅ましこのレストラン「ましこのごはん」で「ローストポーク丼」(980円、テークアウト880円)が味わえます。精肉は上三川町のデイリーフーズで販売。
(問)道の駅ましこ(益子町長堤2271)☎0285・72・5530、デイリーフーズ(上三川町上三川4876)☎0285・56・2118。

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