「赤勝て! 黄勝て!」  …観光立県とちぎ〝秋のエース〟たちが競います。美しき勝者は? さらに、古くから地域に伝わる数々の〝不思議〟も好勝負必至です。メイン競技は見逃せないけれど、マイナーながらも、興味そそられる種目にも注目をー。秋到来!でも、まだまだとちぎは熱い。

ご当地 紅葉コース部門
 

別世界「絶景ドライブ」

 
日光・那須塩原
日塩有料道路「もみじライン」

 

鬼怒川温泉と塩原温泉とを結ぶ全長28㌔の観光道路。45カ所のカーブをドライブしながら紅葉を楽しめる絶景スポットです。見頃は例年10月初旬から11月初旬。  

 

あまりの滝の美しさに太閤秀吉がこの場所で馬から下りて観賞したという言い伝え(諸説あり)がある「太閤下ろしの滝」や、もみじラインのほぼ中間地点にあたる「白糸の滝」では、紅葉と滝の美しい景色が楽しめます。  

「富士見展望台」からは、霧降高原や川治ダムが望め、視界良好の日には富士山を遠望できることも。  

「ハンターマウンテン塩原」では、紅葉ゴンドラで山頂へ登り、遊歩道を歩きながら紅葉パノラマを楽しめます(10月10日開園予定)。塩原側の奥塩原新湯温泉では、共同浴場や日帰り入浴可能の宿もあるので、温泉につかって紅葉を楽しんでみては。  

(問)日光市観光協会☎0288・22・1525、塩原温泉観光協会☎0287・32・4000。

 

景観も多彩な「散策路」

 
足利
織姫公園 もみじ谷

 

市中心部、足利織姫神社の美しい朱塗りの社殿が建つ山の丘陵の自然を生かした総合公園です。

紅葉の時期になると、園内の「もみじ谷」では、約1000本のモミジが鮮やかに色づき散策路を美しく彩ります。

 

市民の憩いの場として親しまれ、一年を通して訪れる人の多い観光スポットですが、紅葉シーズンでも週末を除けば、あまり混雑を気にすることなく紅葉狩りができます。 

古墳やつり橋、市街や関東平野を見渡すことができる展望スポットも点在。変化に富んだ散策が楽しめます。

織姫公園レストラン棟と織姫神社境内に手打ちそばが評判の店があり、ひと休みするのにお勧めです。  

見頃は例年11月中旬から下旬。織姫公園散策マップは市観光協会で配布しています。  

(問)同公園管理事務所☎0284・22・8256。

 

ご当地 不思議 部門

 

 

ミステリアスNo.1は?

 

 神聖な雰囲気、中には…   

 
茂木
雷神穴


静寂に包まれる山の中に現れた大きな岩。そこに「雷神穴」と呼ばれる奥行き4㍍の岩穴が開いています。場所は、逆川地区の焼森山麓に広がるミツマタ群生地から少し登った左手奥。  

子どもの頃から遊び場として慣れ親しんできた焼森山ミツマタ保全協議会の谷中裕一会長(73)は、祖母から「雷が鳴る時はこの穴から出て、終わると帰っていく」という伝説を聞いていたと話します。現在は、同会によって観光客の安全と幸運などを願う雷神神社として祭られています。  

(問)谷中会長☎090・4727・6004。

 

 物語としても語られて…   

 
栃木
大中寺七不思議


太平山南山麓に建つ大中寺は江戸時代の曹洞宗寺院を取りまとめる三寺院・関三刹(さつ)の一つで由緒あるお寺です。境内には七つの伝説=東山一口拍子木、馬首の井戸、不開の雪隠(せっちん)、不断のかまど、油坂、枕返しの間、根なしの藤=があり大中寺七不思議として知られます。  

本堂西側奥の墓所で見られる「根なしの藤」は、大中寺を再興した快庵妙慶禅師が鬼坊主の霊を弔うために墓標としてさした杖から成長したと伝わる藤の古木。上田秋成の「雨月物語」の「青頭巾」にも記されています。

 

 

 観光地にこそ伝説が…   

 
那須
九尾の狐(殺生石)


那須湯本にある「史跡 殺生石」は溶岩が作り出した荒涼とした独特の空間。伝説を今に残す観光スポットです。  

平安時代、中国から遣唐使船に乗って博多に上陸した「白面金毛九尾の狐」。「玉藻の前」という絶世の美人に化け、帝に近づき日本の国を滅ぼそうとしたが、陰陽師阿部泰成に正体を明かされ、那須野ヶ原に逃げ込みました。  

そして「温泉神社」の横の谷「おだん山」の麓で退治されました。ところが、九尾の狐は大きな毒石と化し、人間や動物、草木までも殺してしまうことから「殺生石」と呼ばれるようになったといわれます。

後に那須境村・泉渓寺の源翁和尚が毒石の前で大乗経を唱え教化し「あかざの杖」で打ち砕いたところ石は三つに割れ、会津と備前の国に飛んで行ったとされます。その一つがここ那須湯本の殺生河原の奥にしめ縄で霊を封じ込まれ鎮座している「殺生石」なのです。

(問)那須かたりべの会・斎藤さん☎0287・78・3002。

 

 

 妖怪?判明事実はお宝!…   

 
佐野
国指定重要文化財「木造エラスムス立像」


江戸時代初期、佐野市上羽田の寺、龍江院にまつられていた中国の船の神様といわれる「貨狄(かてき)様」。地元の人からは「小豆とぎ婆」と呼ばれ、「小豆とぎ婆、小豆とぐ音、ムジナに化ける…チャンピロリン…チャンピロリン」と歌い踊っていたなどの妖怪伝説が。

大正時代に入り、同寺を訪れた地元の考古学者の目に留まったことがきっかけで、オランダの神学者エラスムスの像で、1600年に大分県に漂着したオランダ船の船尾に取り付けられていたものと判明。さらにオランダ最古の木像で同国から返還を求められるほど貴重なお宝であることが分かり、1930年に国宝に指定。現在は東京国立博物館に寄託。    

(問)龍江院☎0283・23・6063。  
※龍江院では複製を展示。見学希望は事前に電話で。

 

 あの弘法大師も弁慶も!?…   

 
足利
名草の巨石群


「玉ねぎ風化」といわれる花こう岩特有の風化現象を見ることができます。国の天然記念物。

 

巨石群を境内に持つ名草厳島神社は弘法大師空海が白い大蛇に導かれてたどり着いた地に弁財天を祭ったのが始まりといわれています。

社殿の横には高さ約10㍍、周囲30㍍のお供え石があり胎内くぐりが人気ですが、昨年の台風19号の影響で現在は近づくことができません。「弁慶の割石」は、弁慶が錫杖(しゃくじょう)で突いて、真っ二つにしたと伝わります。  

(問)名草観光協会(名草公民館内)☎0284・41・9977(平日午前8時半~午後5時15分)。

 

 

 

ご当地 紅葉スポット部門

秋空と水面に映える錦

鹿沼
古峯園

 

天狗の社とも呼ばれる古峯神社の境内や、奥にある日本庭園「古峯園」の紅葉は美しく、赤や黄色が織りなすみごとな景観です。特に庭園内にある池の水面に映る紅葉は趣があります。「峯の茶屋」や「峯松庵(茶室)」で紅葉を眺めながらの食事がお勧め。見頃は10月末から11月初旬頃。  

神社から、日光開山の祖「勝道上人」が修業した「三枚石」や、「深山巴の宿(しんぜんともえのしゅく)」などの史跡を歩きながらゆったりと巡るコースも。見頃は10月上旬から下旬。  

(問)鹿沼市観光協会☎0289・60・6070、古峯神社☎0289・74・2111。

 

黄金色に包まれる感動

 
壬生
獨協医科大学前イチョウ並木


壬生町北小林の獨協医科大学、病院前の通りには、約550㍍にわたり約200本のイチョウが植えられています。  

例年10月下旬から色づき始め、最盛期には美しい黄金色のトンネルになります。通行人が足を止めて木々を見上げたり、写真を撮ったり、歩道の落ち葉を拾ったりして秋を感じ、楽しむ姿が見られます。11月中旬までが見頃。  

通院中の人や地域住民の癒やしのために、1973年の同大学の開学と同じタイミングで植栽されました。