
守る 変わる「陶器市」
昨年秋の開催で第100回目を迎えた「益子陶器市」。春と秋の年2回開催され、販売店約50店舗のほか約500のテントが並びます。今年も春の陶器市が29日から5月6日までのゴールデンウイーク期間中に開催されます。
歴史と伝統のある陶器市も、近年では新たな波が生まれ、従来とは違った魅力も生まれています。伝統的な益子焼から自由な作風のもとに生まれる作品まで多彩な表現に触れることができます。
山笑う益子の里で、作る人と見る人が会話を楽しみ、笑顔になる。豊かな自然と自由な風土のもとに育まれてきた益子陶器市の「今」をお届けします。このGWは益子へ出かけて体感してみてください。
◆第101回 益子春の陶器市 28日~5月6日午前9時~午後5時、城内坂、道祖土地区を中心に町内各所。 詳細は益子陶器市マップを参考に。 (問)益子町観光協会☎0285・70・1120 |
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益子陶器市実行委員会委員長 外池茂樹さん |

陶芸だけでなく、益子の空気感や飲食など、そこに集まってくるこだわりのある人たちやおしゃれな人たちが形作っています。10回20回と訪れるリピーターが多く、また若い人たちも来ます。
一日楽しく「益子焼のある暮らし」というものに触れ、過ごす。こだわりのある生活を求める人に対して焼き物以外のものを提供できているのでは。そして益子焼自体も、伝統を受け継ぎながらも今、新しい風が吹いていると思います。
西明寺や真岡鐡道のSLなど、焼き物以外のいろんなものが楽しめる、焼き物の里でのイベント。車を降りて、ハイキングするのもいいでしょう。作家さんやいろいろな人に話しかけて、作り手の思いやバックグラウンドを聞いたりしてより楽しんでほしいですね。ぜひ春の益子を散策してください。
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かまぐれの丘 |

1999(平成11)年秋の陶器市から始まったかまぐれの丘。現在は32テントが出店します。若手からベテランまで、何らかの形で益子に影響を受けた人たちが出品しています。益子焼からアレンジメントフラワー、ジェラートなどジャンルも多彩。また、期間中の毎日ジャズライブを開催しています。 「一生懸命作った作品をお客さんに丁寧に販売したい」という思いを大切にする情熱を持った作家たち。その結束力も、人気を呼んでいる〝いい雰囲気〟につながっています。
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共販テント村 |

1966(昭和41)年に益子焼窯元共販センターを中心に陶器のB級品の販売のためにスタートした陶器市。観光客に大人気の日本一大きいタヌキが出迎える共販テント村では、95テントで益子焼はもちろん、全国の産地の陶器も販売しています。 「ここに来れば遠方の産地の焼き物にも出合える」。それを楽しみにしているリピーターも。若手作家が多く出店していますが、伝統を引き継いだ昔ながらの作風の商品が数多く並ぶので、伝統的作品のファンが訪れています。
まだまだある「トレンディ—」 |
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ニューウエーブ:齋藤菜月さん 定番のコップや時計のほか陶器のボタン、一輪挿しなどの小物。 「楽しんで使ってもらえる器」をテーマに齋藤奈月さん(33) が制作する遊び心のある作品は、幅広い年齢層に人気があります。 11年前からかまぐれの丘の第1会場に出店している齋藤さん。 意図的に作っている作品の表情もこだわりの一つです。 お客さんの言葉が制作のヒントになることもあり 「陶器市が楽しみ。この春は、これまでの色にこだわらずに カラフルな作品を出品します」と笑顔を見せます。 |
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![]() ![]() 人気上昇中! 益子町観光協会の広報担当「益子のまし子」さん。 陶器市観光の際は、こちらのマップもぜひご参考に |
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