山奥の一軒家を訪ねる番組が評判になっているそうです。そんな一軒家でなくても時々、人里離れた場所や山奥にお店があり、どんな店か不思議に思うことがあります。そんな店は少し入りにくかったりするものです。今回はそうした、周りに家のない奥まった場所や、それこそ山奥にあるお店を紹介します。「なぜこんなところに?」の疑問も解消できますよ。

 

 

 
ホッと な   発 見  

 

 
山あいにひっそりと
うえ田  鹿沼 

 

どっしりと、懐かしい味わいのある建物

 県道石裂上日向線、加蘇山神社前の橋を渡り、車が擦れ違えないほどの細い道を進んでやっとたどり着く、山奥の川沿いにあります。扉を開けると上田耕一郎さん(72)、佐知子さん(69)夫妻が笑顔で迎え入れてくれます。

 夢だった山奥の店。理想通りの「山奥の、川沿いにある、ちょっと高台にある大きな総2階建ての店」に出会い、人里離れたこの地で開店し16年。

いろりが温かくむかえてくれる

 細く切られた「もりそば」(650円)は、艶やかで、ひんやりとしたのど越し。火を入れない「生かえし」を使ったつゆと相性抜群です。

 野菜がおいしい「けんちん汁」(200円)にそばを入れてけんちんそばにするのもお勧めです。カラっと揚がった自家製のクレソンや山イモの〝子ども〟のムカゴ、サツマイモ、タマネギの「野菜天ぷら」(400円)は塩で。食後に「そば湯で作ったようかん」(200円)もお忘れなく。

 いろりのある懐かしい雰囲気の店内と、人のいいオーナー夫妻が醸し出す雰囲気で、ついついゆったりとくつろいでしまいます。携帯電話も圏外なので時間を忘れてのんびりと。

料理はどれも心がこもった温かい味㊧、山奥の細い道を抜けるとポツンと店が㊨
鹿沼市上久我1803 ☎0289・65・8900
午前10時半~午後2時半(なくなり次第終了)
不定休(来店前に電話確認を)Ⓟ5台

 

 

 
静かな牧草地の片隅
蕾(つぼみ)カフェ 焼き菓子  那須 

 

里山に囲まれた店の外観

 国道4号を白河方面に向かい「朝日小入口」の信号から「千振開拓農協」を目指します。小さな看板の矢印に沿って進んでいくと見えてくる一軒のカフェ。

 「蕾(つぼみ)から少しずつ膨らんで花が咲くように」と名付けられた「蕾」では静寂の中で感じる「音」と地元の恵みを生かした食材の「香り」が楽しめます。

地元の野菜や米を楽しめるランチ㊤、 アンティーク調で落ち着く店内㊦

 町内の、黒田原商店街の一角で焼き菓子のみの販売から「時間を気にせず気兼ねなく過ごしてもらえる場を作りたい」と、店を移転し、今年4月に佐久間文利さん・里子さんご夫妻が新たにカフェと焼き菓子店を合わせて開店。

 築70年を超える建物をリノベーションした店内で味わえるカフェメニューの一番人気は、羽釜で炊いた香り高いご飯が付いた「季節野菜&チーズスキレット焼」(900円)や自家製梅ジュースなど。

 小さな子ども連れでものんびりできるようにと、広い庭にはブランコにハンモック。お子さまランチなど小さな気遣いがあちこちに。焼き菓子はお土産用としてもお薦めです。

那須町豊原丙4961 ☎080・6006・4544
正午~午後5時
日・月曜休(ほか、祝日休の場合あり) Ⓟあり

 

 

 
緑の中たたずむ〝家〟
ハーブ&カフェ FUTAMI  大田原 

 

木々に囲まれたカフェ外観

 聞こえてくるのは鳥のさえずりと風の音。緑に囲まれたたずむログハウスのカフェ。「出会ったみんなにとってホッと帰ってこられるような場所を作りたい」と、オーナー二見令子さん(70)が4年前に自宅の一部を改装し、オープンしました。

2種類のハーブティーとクッキー

 敷地内の畑で育てたハーブのティーをはじめ、ハーブを使ったポーク料理、パスタなどが味わえます。

 香りや風味を楽しむほか、リフレッシュ効果も期待できるハーブティーと、バジルとチーズを練り込んだFUTAMIオリジナルのクッキーと合わせて午後のひとときを過ごすのもお勧め。「ゆったりした時間の流れの中で楽しむ一杯のお茶と、一皿の食事。ここから明日への元気につながればうれしい」

法師峠沿いに立つ目印の看板

 丘陵の中に広がる雄大な「那須野が原ファーム」が大きな目印。那須与一とゆかりの深く、その昔「法師峠」と言われた峠沿いにある手作り看板が見えれば到着です。

 

 

大田原市南金丸2048の10 ☎0287・22・5124
午前11時半~午後4時(ディナーは午後6時から予約のみ)
金曜休 Ⓟあり

 

 

 
里山の眺め ほっこり
農園レストラン 吉祥の里  佐野 

 

なだらかな緑の斜面の上に立つ店

 県道飛駒足利線を北へ。飛駒小を過ぎたら、蓬山(作原方面)へ。貯水池の北側、なだらかな緑の斜面の上に店の建物が見えます。       

 飛駒町で生まれ育ったオーナーの阿部トメさん(71)。助産師として佐野市内の総合病院で看護部長、定年後は個人病院の婦長を10年務めました。店は元々、趣味の茶道を楽しむために7年前に茶室を設けた別荘として建てたもの。周りに広がる約6600平方㍍の畑で季節の野菜や茶花を育ててきました。

庭からの眺め㊤ 「吉祥の里膳」㊧、阿部さん夫妻㊨

 手料理を振る舞うことが好きだったこともあり、茶事三昧の夢を方向転換。リタイア後の昨年5月、夫の登さん(71)と共に畑で採れた野菜で季節を感じられる田舎料理を提供する農園レストランを開きました。

 メニューはおまかせコースの「吉祥の里膳」(1600円)のみ。

 

 

佐野市飛駒町1977の1 ☎090・2495・9293
月~木曜休(予約制・昼のみ、空きがあれば当日も受け付け) Ⓟあり

 

 
木立を抜け開けた先に
Organic Cafe ポプリ  茂木 

 

豊かな自然に囲まれたログハウス

 くつろぎの空間とオーナーの堀内洋子さんが手作りする季節感いっぱいのオーガニック料理とデザートが楽しめます。

 山歩きが好きな堀内さん夫妻。たまたまドライブ途中で見たこの場所が気に入り、宇都宮から移住しました。オープンから約12年。堀内さんは「春は山菜があって時季それぞれの自然のものを味わえるのが楽しみですね」と笑顔。ゆったり居心地のよい空間にのんびり過ごしていく人が多いとか。

那珂川沿いの山の頂上に佇む㊧、木のぬくもりと体にもおいしい手作りの料理に癒されます㊨

 自ら育てる無農薬のハーブや野菜、ベリー類などを使用。調味料にもこだわり、菜種油やオリーブ、アマニ、グレープシードなどオイルは料理によって使い分けています。おまかせのランチは1500円から、要予約。お茶とケーキは予約不要です。

 国道294号千本交差点から県道338号に入り東へ。大瀬橋を渡り、県道27号(那須黒羽茂木線)を那須烏山方面へ約3㌔(途中案内板あり)。

茂木町入郷768の3 ☎090・3318・6489
正午~午後5時 日曜休 Ⓟあり