毎回、一つのテーマに沿って人物や団体を紹介している月イチ企画「Tochigi 人びと」。今回は普段耳慣れない、珍しい肩書を持った人たちに登場してもらいました。仕事の場や講習会などで、聞いたことのない職業の方に出会うことがないでしょうか?

 一度聞いてもその人の仕事の内容が分からないケースもありませんか。今回はそうした肩書の人たちに仕事の内容や思いを聞きました。

 

 

安全な天然物の魅力伝えたい

 
きのこアドバイザー
舘野孝良さん(69)=野木

 

 

 きのこアドバイザーとは、キノコ類に関する知識があり、森林、自然とキノコの関わりや食材としてのキノコの利用について指導、助言、情報を伝える専門家。

 きのこアドバイザーになるきっかけは「仕事でも趣味でも、キノコとの関わりが深かったから」。父の代から生業としているシイタケ栽培は40年以上続けています。

 趣味では県きのこ同好会に所属し、年に数回、仲間とキノコ狩りに行ったり、キノコを食べる会などを楽しんでいます。「土地や環境によって生育するキノコは異なり、地域によって食べているキノコも違います。図鑑に載っていないキノコもたくさんあり、天然のキノコは分からないことだらけでおもしろい」

 また、野木町森林ボランティアグループの代表を務め、野外活動、自然保護活動を行っています。「私が子どもの頃は近くの平地林でキノコを採ったり、安全な天然キノコも食べてました。キノコが育つ平地林が増えることを目指しています」

 これまで、テレビや新聞などの取材や問い合わせはありますが、一般にはあまり知られていない資格。「機会があればキノコの魅力や楽しみを伝えていきたい」

(問)舘野さん☎0280・56・2293。

 

 

 

〝にごり湯=塩原〟目指す!

 
温泉観光士 渓雲閣 湯守
君島永憲さん(43)=那須塩原

 

 

 温泉を毎日取り扱う湯守の1人として、「もっと学べることがある」と感じ、温泉観光士の資格を取得したのは「温泉ソムリエ」認定後すぐ。セミナーで学んださまざまな知識を、さらに深くしたいと思ったからでした。 

 地学や観光学、文化論などさまざまな観点から温泉に関する知識を得るための講座や野外実習を受け、さらに試験を受けます。3年前の草津温泉での講習会は、自身が営む「渓雲閣」の湯が県内でも数少ない硫黄泉(にごり湯)なので、他県の同成分の温泉との対比も目的でした。

 ソムリエ、観光士の仲間と共に、塩原温泉の活性化を目指した地域づくりをはじめ、市で発行している「温泉読本」の企画・監修にも携わりました。昨年のDC期間中には観光客らに向けた「温泉講習会」を開催し、魅力を発信。

 温泉を観光に生かすためにも「新しい情報を伝えていきたい。そして、栃木でにごり湯といえば『塩原』と言ってもらえるようになればうれしい」。

(問)渓雲閣☎0287・32・2361。

 

 

 

専門知識生かし空間作り

 
上級バースデープランナー PARTY*hana 代表
冨田ちひろさん(33)=高根沢

 

 

 次男の妊娠を機に退職し専業主婦になったとき、何か資格を取ろうと探して出合ったのが、日本バースデープランナー協会が認定する「バースデープランナー」。

 大学では建築デザインコースを専攻。パーティー空間を作り出すのがとても楽しく、「もっと学びたい」とその上の「上級バースデープランナー」の資格を取得(栃木県で1人)。現在は、一般家庭のパーティーや、企業からの季節の空間プロデュースも。

 部屋の状況や予算などの希望を聞き、主役の好きなものを中心に空間を作ります。料理の希望があれば、ケータリングをアレンジ。お皿を使わず、テーブルクロスやクッキングシートに食べ物を並べると見栄えよく片付けも簡単。「高低差を出して盛るとパーティーらしくなります」

 気分を上げたいときにはテーマを決め、サインボードや季節のグッズなどで、テーブルだけのスタイリングがお勧め。

(問)メールcheeky_monky1210@yahoo.co.jp

 

 

 

ベストな体調導く食事提案

 
食コンディショニングアドバイザー
髙木香織さん(39)=益子

 

 

 「栄養指導を受けた人が家庭で実践しているのだろうか?」。管理栄養士として企業の社員食堂に勤務する中で抱いた疑問。健康診断の数値に反映できるような、学校や現場で学んできた栄養指導とは違うアプローチの仕方を模索していました。

 そんなとき、時間栄養学を活用して個々の「体調」から食事の調整ポイントを導き、食事をコントロールすることでベストコンディションをつくる「食コンディショニング®」のアドバイザー資格を知り、5年前に取得。「少しずつ食生活を変えて、体の変化を実感してもらうと続けていける」と言います。

 現在は「管理栄養士のお惣菜屋さんtenteko」として道の駅ましこに弁当や総菜を納品。これからさらに「伝える力を生かし、食事指導をしていきたい」。

 10月20日に同道の駅で「カラダにおいしいごはんの話&手作りふりかけワークショップ」を開催。予約優先。

(問)facebook:香織髙木。ワークショップについては同道の駅☎0285・72・5530。

 

 

 

独語専門 講師や取材執筆も

 
通訳案内士
戸倉みゆきさん=足利

 

 

 県に登録する通訳案内士の中でただ1人、ドイツ語を専門にします。     

 ドイツ語での観光ガイドの仕事は多くはないものの、足利工業高がドイツの実業高等専門学校と姉妹校締結のための調印式で通訳を務めたのがきっかけで、非常勤講師としてドイツ語の授業を担当。「交換留学で関心を持った生徒など、やる気のある生徒ばかりでやりがいがあります」

 学びの原点は1964年、東京オリンピックの年に来日公演したウィーン少年合唱団に魅了されたこと。30歳でドイツのフライブルクにある語学学校に留学。その後、念願だったウィーン大学で学びました。

 帰国後は、通訳案内士の傍ら音楽ライターとしても活動。知己を得たウィーン少年合唱団の元団員や映画「ベニスに死す」で美少年タジオを演じたビョルン・アンドレセンの取材記事を音楽雑誌に執筆。次の目標は「ビョルン・アンドレセンのコンサートを栃木で開きたい」。

(問)足利市役所市民生活課(NPO・ボランティア・国際交流)☎0284・20・2154。