本格的な秋になりました。気温が下がり空気が乾燥するこの季節は、頭皮に夏のダメージが出やすい時季でもあります。毎月18日は全国理容生活衛生同業組合連合会が制定した「頭髪の日」。そこで、同連合会のヘア・カウンセラーで県理容組合講師会の賀川眞和さん、村上健太郎さんに「秋の頭皮のケア」をうかがいました。
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賀川眞和さん (左) 村上健太郎さん (右) |
頭皮のトラブルは主に3つ。1つ目は乾燥性、2つ目は脂漏性、3つ目は脂性です。
▪乾燥性…パラパラと肩にフケが落ちます。特に女性に多い症状です。
▪脂漏性…脂っぽい頭皮でフケがあり、パラパラ落ちずに髪や頭皮に付着しているような状態です。実は、頭皮が乾燥しており、それを守ろうとして皮脂過多になっている状態です。
▪脂 性…頭皮を指で触ると指に脂が着き、べたつきます。特に男性に多く見られます。
頭皮は弱酸性に保たれています。
一般的な洗浄剤(シャンプー)には、艶や泡立ち、しっとりさせる効果などの添加物が入っています。それらが入っても洗浄力が損なわれないようアルコール系で作られており、アルカリ性です。そのため頭皮に刺激を与えやすく、かつ、水分を奪って蒸発するので乾燥しやすくなります。
そこで、乾燥性や脂漏性の場合は、添加物が少ない、弱酸性のアミノ酸系のシャンプーを使用しましょう。
脂性の場合は、弱酸性の洗浄剤だと洗浄力が弱いためアルコール系や石けん系のほうがすっきりします。男性の頭皮に着目した洗浄剤などがお勧めです。
頭皮あっての髪の毛。髪の香りや手触りだけで洗浄剤を選ぶより、頭皮を健康に保つ方が髪にとって大切です。
頭皮のケアは「顔の手入れと同じ」。
メーク落としでマッサージ、洗顔する、ローションで整えるといった工程で考えます。
三つの頭皮トラブルすべてに共通する改善策として「オイルでマッサージ」は必須。特に、皮フとの親和性が高い「ホホバオイル」をスポイトで数滴頭皮に垂らし、マッサージするだけでも、フケの症状は軽減されます。
その後、シャンプーへ。シャワーで十分髪を流せば、大半の汚れは落ちます。必要なのは頭皮の汚れを落とすこと。たとえかゆみが強くても、ゴシゴシ洗うことは避けます。頭皮が傷み、かえってトラブルを招きます。爪を立てず丁寧にゆっくり洗います。
シャンプー後は頭皮をローションで整え、必ず頭全体をドライヤーで乾かします。長時間タオルを巻いたり、濡れた髪のまま寝ると雑菌の温床に。
また、自然乾燥は必要な髪の水分も蒸発させるため、かえって乾燥を助長させます。特に、長い髪の女性は毛先がハネる原因にも。水分の重みが毛先に集中し、クセがつく原因になります。
(問)賀川さん☎028・635・9130