ふらりプチ旅とちぎ「カルタにひかれ田園を巡る ~鹿沼」

2017/6/28
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ふらりプチ旅とちぎ 身近なのに知らなかった「ひと」「もの」「こと」。そんな再発見や新発見を求め月1回、アスポリポーターが独自の視点と興味を持って県内を巡ります。(第18回目)

    今も昔も変わりなく
”恵みの水”と生きる
先人の教え残る清流の里

  鹿沼エリアを担当しながらも、なかなか足を運ぶ機会がなかった板荷地区。市の北西部に位置し、山と川に囲まれた自然豊かな農村地帯です。 以前、板荷に住んでいる人から「板荷には何もないよ~」と聞いていました。謙遜してそう言っているのかと思いましたが、今やどこにでもある「コンビニ」がないと聞き、あながちうそでもないのかと思いました(ごめんなさい)。とはいえ、「灯台下(もと)暗し」。地元の人にとって「当たり前」の風景が、訪れる人にとっては「素晴らしい!」と感じるものばかりのはず。 というわけで今回は、「どこにでもあるもの」じゃなくて「ここにしかない何か」を探す、板荷の未知の旅に出発します。もう、「何もない」なんて、言わせませんよ~!

板荷コミュニティセンター
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板荷について教えてくれた渡辺正さん㊨と、
板荷コミセンの上澤信浩さん

 まず目指したのは、板荷の中心部にある板荷コミュニティセンター(❶)。ここで「板荷名所旧跡マップ」をゲットし、作戦会議を開始。
すると、マップ内に「森の太鼓はアンバ様」「霊場あまたの白雲山」とスポットとともに紹介されているカルタの句が。かつて板荷郵便局長だった渡辺保一郎さんが、板荷の歴史を子どもたちに伝えようと作ったものだとか。それならばというわけで、自分が気になる句の場所を巡ることに。

板荷コミュニティセンター
■鹿沼市板荷3051の1
■☎0289・63・8306
■午前8時半~午後5時
■土・日曜、祝日休
■P30台(催事時など以外は利用可)




日枝神社
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幻想的な雰囲気の日枝神社の池

 まずは、「日枝の社の酒の水」があるコミュニティセンター近くの日枝神社(❷)へ。別称「アンバ様」と呼ばれ、悪疫退散や地域の安全の神、水神として地元の信仰を集めています。カルタで詠まれている「水」は、境内にある池に流れ込む水。吸い込まれそうなほど透明な水は名水として知られ、かつて酒造りに使われていたそうです。

日枝神社
鹿沼市板荷3074
■ ☎0289・64・8710(氏子総代・渡辺さん) 
■境内自由




いたがせせらぎプール
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清流で遊べるいたがせせらぎプール

 続いて、「なまずの伝説三河淵」があるいたがせせらぎプール(❸)へ。夏になると、黒川をせき止めた「天然プール」ができ、家族連れに人気のスポットだとか。もちろん、本流で水遊びや釣りなどを楽しめるそうです。 三河淵は、せせらぎプールの下流にあります。昔、男があくを流して魚を取った時に、大ナマズが浮かび上がりました。
腹を裂くと、前日に「あくを流さない」と男が約束を交わした小僧にあげたまんじゅうが入っていた、という伝説が残っているそうです。


板荷リバーサイドランド(いたがせせらぎ
プール)

■鹿沼市板荷2775
■☎0289・63・8306
(板荷コミュニティセンター)
■午前8時半~午後5時
■P30台



福田製茶工場
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「水出し茶もお薦め」と、
福田製茶工場の福田マツエさん

 まんじゅう…と聞き、おなかが減ってきた私。目に入ったのは「お茶」のぼり。
そうです、板荷は市場に流通しない「幻のお茶」として知られる「板荷茶」の産地。本場でゲットしなければと、福田製茶工場(❹)へ。
ちょうど新茶の時季。一番茶のみで作る板荷茶は、渋みとサッパリ感があり、特に食後にお薦めです。


福田製茶工場
■鹿沼市板荷925の4
■☎0289・64・8525
■午前8時~午後5時
■無休


マザァ&マミィ
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「毎日午前0時起きでパン作りをしています」と、
マザァ&マミィの齋藤順子さん

 無事に新茶のお土産を手に入れた後は、東武日光線板荷駅近くのパン店、マザァ&マミィ(❺)へ。予約販売のみなので、あらかじめお薦めの「ピタパン」(150円)や「コッペパン」(100円)を予約。パンはもっちり感と優しい甘みがじわ~っと広がる素朴な味。野菜のシャキシャキ感も、手作りならではのおいしさです。


マザァ&マミィ※予約販売のみ

■鹿沼市板荷248の1
■☎0289・64・8086
■午前8時半~午後5時
■火曜休



■ 続き ■

   パンを食べながらも、ふと気になった「堀できて食う米の飯」。カルタの製作者・渡辺さんの息子正さんによると、かつて板荷は、米のできない麦飯どころ1866(慶応2)年に二宮尊徳の弟子の吉良八郎が、1869(明治2)年に後に文部大臣となった久保田譲之助がそれぞれ、板荷の人たちを指導しながら堀を作り、米がとれるようになったそうです。
「吉良堀」(上)「久保田堀」と名付けられた二つの堀は現在も使われていて、農業や生活に欠かせないものになっています。 この句のように、にぎやかな町からは離れていても、自分たちで堀を作り、田畑を育み、力を合わせて生活をしてきた板荷の皆さん。「何もない」からこそ生まれた「絆」や「たくましさ」に、むしろ「豊かさ」を感じた旅となりました。 (O)

 

■ MAP ■
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