街の片隅に今でも残る昭和を感じさせる喫茶店。ドアを抜けると昭和レトロな空間が広がります。黒電話やテーブル型のゲーム機など、そこここに“あの頃”の雰囲気が漂います。そんなお店にある、昔懐かしい味のスパゲッティ・ナポリタン。気さくで人懐こい店主さんに、会話を楽しみながら店自慢のナポリタンを紹介してもらいました。


伊勢町の旧国道50号沿い。創業から34年、店のインテリアもメニューもほとんど変えずに営業を続けています。すでに使用はできないものの昔懐かしいテーブルゲーム機も置かれ、昭和の雰囲気をそのまま伝えています。



人気メニューの「ナポリタン(カニ入り)」(750円)は、カニフレークを使用しているのが大きな特徴です。やわらかくケチャップの甘味をほんのり感じるやさしい味わいは、オーナーシェフの山口さんが修業を積んだ東京浅草の今はもうない洋食店の味をそのまま守っているそう。家で作るなら塩を控え目にすることがおいしく作るコツ、と話します。
ガーリックソティやハンバーク、グラタンにチキンライスなど、他のメニューのファンも多いものの「常連のお客さんはみんな同じものばかり食べたがる。本当はもっといろいろ味わってほしいんだけど」と、思わずポロリ。やはりナポリタンの懐かしい味は、舌と心をとらえて離さないようです。

珈琲&レストラン フレンド
■足利市伊勢町2−14−6
■0284・42・1384
■午前11時~午後2時、午後5時~午後2時
(月曜は夜のみ)
■月曜定休
■Pあり 4台

清厳寺通りにひっそりとたたずむ小さな喫茶店。鈴の付いたドアを開けると、「いらっしゃい」とマスターの大貫光男さん(68)が迎えてくれます。初めてなのに、なぜか落ち着き、気持ちがほぐれていくような感覚になります。「自然体」。そんな言葉が似合う時間がそこには流れています。



「うちは、ウインナーソーセージが入った『ウィンナ.ナポリ』。今日はシメジの代わりにエリンギね」と、ナポリタンも自然体です。でも、注文を受けてからゆでるちょっと太めのパスタには、サラダ油で炒めた香り付けのニンニク、スライスしたウインナーソーセージとキノコ、ピーマン、タマネギのほかに3種類の隠し味が入ります。
出来立てのウィンナナポリをほおばると、ソースの程よい甘味とウインナーソーセージのうま味が広がります。アクセントになるのがピーマンとタマネギ。ランチタイムは、ほっと温まるみそ汁とドリップコーヒー(ホットまたはアイス)が付いて700円です。
30年以上続く店の飾らない味に、さり気なくマスターの真心が添えられています。

喫茶 トップ
■宇都宮市大通り5の3の10
■028・625・5444
■午前10時半ごろ~午前2時(ランチは午前11時半~午後2時半)
■無休
■Pなし(近くのパーキングを利用)