男の子にとっては憧れでもある昆虫。夏休みも間近に迫り、昆虫採集や飼育などに挑戦する良い機会です。そこで、那須昆虫ワールドのクワガタ・カブトムシ飼育アドバイザー木暮栄さんと、同施設の人気者「クワガタマン」に昆虫飼育の楽しみ方などを教えてもらいました。

日本で多く生息するコクワガタ(奥)とノコギリクワガタ

 

 
那須昆虫ワールド木暮さんとクワガタマンに聞く
飼育の楽しみ方 
 飼い方を決めよう! 

 

繁殖?それとも  観賞?

 

 昆虫を飼育する際に、まず決めて欲しいことが、①卵を採って次世代まで増やす飼育(繁殖)をしたいのか②好きな種類の昆虫を飼い、観賞用として楽しみたいのか―です。まずは、このどちらにするのかを決めておくとよいでしょう。

 ①の場合は、雄・雌ともにエネルギーを使い、交尾をするので体力も消耗。そのぶん短命になる傾向です。反対に②は近年昆虫用の餌や飼育キットの開発も進み、通常6カ月程度しか生きられなかったのが、1年程度は生きられるようになってきました。

 昆虫の魅力は、なにも語らなくても彼ら(昆虫)自体が発していると思っています。飼い方は人それぞれ。正しい知識があれば誰でも難しくなく飼育ができ、なおかつ生き物を最後まで面倒みるという学習にもつながると思います。夏休みは昆虫も活動的になるので飼育には良い時期です。コツさえ分かれば楽しく飼育ができます。

■那須昆虫ワールド■
那須町高久甲5327の1  ☎0287・74・5933
午前10時~午後5時 夏休み中は無休
大人900円、小中学生600円、幼児400円(4歳以下無料)

 

クワガタ・カブトムシの2通りの飼育方法をお二人に教えてもらいました。

 
 
産卵を目指す飼育方法
 
 

カブトムシ

■用意する物
  腐葉土(できるだけショップなどで購入したもの)、昆虫用ゼリー、飼育ケース
ヘラクレスオオカブトの幼虫

 

飼育ケースの中にたっぷりと腐葉土を入れる。その上にカブトムシ(雄・雌)を入れ、ゼリーを置いたら完成。カブトムシはこの腐葉土の中で、昆虫が自分で作る部屋(サナギ室)を作ります。

 

 

クワガタ

■用意する物
  おがくず、水分を吸わせた産卵用の木(ナラやクヌギ材を用意。丸1日水の中に入れ水分を吸収させておく)昆虫ゼリー、飼育ケース
関節を畳んでいる姿は死んでいるのではなく健康な証し

 飼育ケースの中に3~5㌢程度までおがくずを入れ、固く詰めます。水を吸わせた産卵木の表面は飼育ケースに入れる前に軽く削ります。

 産卵木を飼育ケースに置いたら、おがくずで覆い隠れるようにセットし、ゼリーとクワガタを入れ完成。

①産卵木。手前は水に漬けて表皮を剝いだもの、②おがくずを薄く敷いた飼育ケースの底付近に産卵木を置く、③産卵木を覆うようにおがくずを被せ、雄・雌を同じ空間に入れる 水分補給、寒さ対策だけでなく快適な環境が保てるなど多くの役目をこなす水分を含んだティッシュ
カブトムシとクワガタの大きな違いは、カブトムシは腐葉土の中に卵を産み、腐葉土を餌にして成虫になります。クワガタは木の中に卵を産み、木に付着しているキノコ菌を餌にして成虫になります。。

 

 
サナギには触らない
どちらもゼリーがなくなったら交換。直射日光は避ける。昆虫も人間が生活する温度(18~30℃)が適温。
サナギになった時点から成虫になるまでは絶対に触らない。振動を与えることで弱くなったり、奇形になる可能性がある。

 

 
 
観賞用の飼育方法
カブトムシ、クワガタ共通
 
■用意する物
  おがくず、昆虫ゼリー、飼育ケース、ティッシュペーパー(10~15枚)
 

 おがくずを飼育ケースに入れ、昆虫ゼリーを入れる。用意したティッシュペーパーは水で濡らし、せんべい状態になるように軽く押して絞る。ティッシュと昆虫を入れたら完成。

水分補給、寒さ対策だけでなく快適な環境が保てるなど多くの役目をこなす水分を含んだティッシュ

 ティッシュは止まり木の代わりになり、ゼリー以外の水分補給にもなります。さらに暑さや寒さをしのげます。ティッシュの交換は2週間に1度程度。

 

 
キュウリ、スイカはNG
暑さにはとっても弱い生き物なので、通気性の良い場所に置く。真夏、長時間家を空けるときは、飼育ケースが入る大きさの発泡スチロールを用意し、水を入れ凍らせたペットボトルを両サイドに置き、暑くならないようにする。
 

 適切な飼育ケースの大きさは飼う昆虫の約5倍の大きさを準備する。

 餌はゼリーがなくなったら交換する程度で十分。バナナとリンゴはカブトムシの大好物。バナナは栄養価も高いので長生きの可能性も高い。キュウリやスイカは下痢の原因になり、糞尿の回数も増え、臭いの原因だけでなく、体力が奪われ、生命力を縮めてしまう可能性があるので与えない。

 

昆虫ワールドは展示コーナーのほか購入、飼育アドバイスなど楽しめる施設

 

 
 

▼昆虫標本展示
通年午前9時~午後5時。
宇都宮市森林公園市自然休暇村管理センター1階Bホール。無料。火曜休(祝日の場合は翌日。20日~8月31日は無休)。
(問)同センター☎028・652・3450。
 ▼昆虫標本を作ろう
8月10日午後1時半、県立博物館研修室。
いつ、どこに生き物がいたかの証拠になる標本を作る。
標本を持ち帰るための箱(縦横20㌢×高さ8㌢が入る物)持参。小学生以上(保護者同伴)。無料。
(申)(問)同博物館教育広報課☎028・634・1312。

 

 

▼夏の企画展 世界のカブト クワガタ展 
9月16日まで午前9時~午後5時、ふれあいの丘自然観察館。
世界最大のカブトムシ、ヘラクレスオオカブトムシなどを生きたまま展示。飼育法の解説や直接触れるコーナーなどもあります。大人200円、小中学生100円。月曜休。
(問)同施設☎0287・28・3251。

 

 

▼うじいえ自然に親しむ会「セミの羽化観察会」 
8月4日午後6時半、市ミュージアム-荒井寛方記念館玄関前集合。
講師はうじいえ自然に親しむ会の高橋伸拓会長。懐中電灯、デジカメ(スマホ)持参。無料。
(申)不要。(問)同館☎028・682・7123。

 

 

▼日光自然博物館 
①奥日光の昆虫展~そっとノゾキミ!虫WORD!! 
9月1日まで午前9時~午後5時。

昆虫標本を見て自分でも作ってみよう

昆虫たちの暮らしぶりがテーマの企画展。入館料高校生以上510円、子ども250円、3歳以下無料
②自然解説員が教える!昆虫標本教室 
8月12、18、25日午前10時、午後1時半。レクチャールーム。
自然解説員と一緒に標本を作製。小学4年生以上(保護者同伴)。各回先着5人。2000円(別途入館料)。
(申)②必要。各回開始15分前まで。電話、ホームページから。(問)同博物館・山﨑さん☎0288・55・0880。

 

 

▼根本山しぜん体験教室「タマムシを見に行こう」 
8月11日午前10時、根本山自然観察センター。タマムシを探して観察。参加自由(小学4年生以下は保護者同伴)。申し込み順30人。無料。
(申)28日午前8時半から。(問)同センター☎0285・83・6280。

 

 

▼県立博物館地域移動博物館「みんなおいでよ!昆虫ワールド」 
20日~9月1日午前9時~午後5時、市郷土博物館。
県立博物館にある県内や日本、外国の昆虫を展示。ヘラクレスオオカブト、最も輝きの強いレテノールモルフォチョウ、外来種クビアカツヤカミキリなど標本やパネルなどで紹介。無料。月曜休。
(問)同館☎0283・22・5111。

 

 

▼もてぎの森夏わくわくフェスタ「カブクワひろば」 
8月18日までの営業時間中、ツインリンクもてぎハローウッズ。

カブトムシやクワガタを見つけて、触れ合いを楽しもう!

カブトムシの丘に期間限定でカブトムシとクワガタに自由に触れて観察できる特設エリアが登場。無料。要入場料・駐車料。
(問)同施設☎0285・64・0155。