
整えよ生きるリズム

中園美菜子さん
自然に順応した生体リズムが整っていると、運動の効率が上がり、健康と美容にもつながります。
例えば、1日単位では代謝が良くなることで、食べ過ぎても翌日には体重が戻せる。1カ月では細胞が生まれ変わるサイクルが整うことで、肌や爪、髪の艶が良くなる。1年でみると免疫力や回復力が高まり、体の弱いところが徐々に改善されていくそうです。
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朝昼夜 一日の「リズム」 |
女性の骨盤は朝の排せつで引き締まります。排せつ前に食事を多く取ると、消化に代謝が奪われるため、骨盤の引き締まり力が弱まります。この状態では、余分にカロリーを吸収しやすい状態になります。交感神経が優位の時なので、アクティブに骨格筋を動かしましょう。
昼は消化。体の活動が活発な時間なので、しっかり食べて栄養を補給します。質とバランスの良さがポイントで、本来はお腹が空いてから食べるのが理想です。仕事や学校など時間が決められている場合は、食べる量で調整する方がベター。時間のゆとりがある日に、空腹を感じるまで食べないことで体と繋がり、体の変化や違いを知ることも大切です。
夜は吸収した栄養を体に取り込み、細胞の入れ替えや修復を行う時間帯です。胃腸の消化吸収を低下させるような冷たいものや生もの、油っこいものを取りすぎて体内酵素(消化酵素と代謝酵素)の無駄遣いをしないこと。副交感神経が優位の時なので、体幹につながっていく呼吸や姿勢を意識して過ごしましょう。
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春夏秋冬 一年の「リズム」 |
「春は生じ、夏は長じ、秋は収し、冬は蔵する」。四季のある日本では、春夏秋冬と生体リズムとが連動しています。養生法によると、春分、秋分、夏至、冬至は生体リズムの影響が特に大きいとされています。
春分 (昼と夜の長さがほぼ同じ) |
草木が芽吹くように、身体も冬の脂肪や老廃物を出す時。 |
夏至 (1年で最も昼が長く、夜が短い日) |
梅雨の湿度と夏の体温調整で、代謝が落ちやすい時。 |
秋分 (春分と同様) |
暑さで消耗した身体と冬の冷えとの調整の時 |
冬至 (1年で最も昼が短く、夜が長い日) |
身体を温め、睡眠をとり、活動エネルギーを蓄える時 |
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28日サイクル 月の「リズム」 |
人の体は、70%前後が水分でできています。月の引力で海が干潮・満潮となるように、私たち人の体の水分も影響を受けると考えられています。
月の満ち欠け(ルナサイクル)と生体リズムは、28日間サイクルで呼応します。
新月~上弦 (浄化) |
体と心の調整。下半身の老廃物を出しやすい時なので、リンパマッサージがお薦め(マッサージの方法参照) |
上弦~満月 (アクティブ) |
体が吸収しやすい時 食べ過ぎに注意 |
満月~下弦 (リラクゼーション) |
心と体を癒す時 |
下弦から新月 (デトックス) |
肉体と内臓の排泄力を促し、老廃物を流す時。ダイエットに適した時期 |
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運動について |
日常の活動や運動による生活活動代謝と、生命を維持し体を整える基礎代謝はシーソー関係です。
表層筋が発達した体は、柔軟性がなくなり、毛細血管を詰まらせて酸化し、冷えやシミ、シワ、たるみの原因となります。体幹使いができていると、日常生活だけでも体型を維持することができます。
自分の体をいたわろう
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リンパマッサージ
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リンパの流れに逆らった、強いマッサージは逆効果となります。雑巾を絞るように、ふくらはぎや太ももを軽く絞るように、上から下、下から上に動かしていく。
また、体を洗う時に、ボディタオルやスポンジを使わずに、フワフワの泡でゆっくり体をなでるように洗っていく方法もお勧め。お母さんが赤ちゃんを洗うように、愛情を注ぎながら、撫でるように洗います。自分の体に対し、「お疲れさま」とか「ありがとう」「きれいだね」と、慈しみを持って丁寧に扱いましょう。自分の体と相思相愛になることが、最高の健康の美になります。
(問)Yoga Studio Lunacious 電話番号090・5401・0375