
挑戦!初めての野菜作り
春は、家庭菜園を始めるのにお薦めの時季です。植えるのに適した野菜の種類も多く、早ければ夏の食卓で味わえます。ことしこそ、収穫の喜びを! 初心者でも楽しめる野菜作りを那珂川町で無農薬野菜を生産する「ヤヤキタ農園」の車庄三さん(40)に教えていただきました。
エダマメ
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●スケジュール | 種まき:4月中旬~5月中旬 収穫: 7月中旬~8月中旬 |

エダマメは、根に空気中の窒素分を吸収する事ができる「根粒菌」を宿しており、養分を取ることができるため、肥料はほとんど必要ありません。
肥料を施し過ぎると窒素過多になり、ツルボケ(茎や葉が異常に育ち、花や実がつかない現象)になる恐れがあります。
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栽培の仕方 |
よく耕した畑に、深さ5㌢ほどの溝を切ります。そこに、種(大豆)を15cm間隔で、1粒ずつまき=写真A、溝が埋まる程度に覆土します。2列以上まく場合は、列の間隔を60cm程度にします。
発芽した豆をハトに食べられないよう、防鳥用のネットをかけるか、種まきした溝の上約10cmにテグスを張ります。
●土寄せ発芽後、本葉が3~5枚になったら、除草と、倒伏防止のため、双葉が隠れる程度に周りの土を寄せます。
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収穫 |
房に実が入り、丸々と太ってきたら食べ頃です。株ごと引っこ抜いてもよいですが、ひと房ずつもぎって収穫すると、実の熟し具合によって変化する味を長く楽しめます。
また、房が茶色くなるまで放置すると、大豆として収穫でき、来年の種に使えます。
トウモロコシ
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●スケジュール | 種まき:5月 収穫: 8月 |

種をまく時に、種の向きに気を付けると、しっかりと発芽がそろいます。
一つの株に、2~3個の実がなります。よりおいしいトウモロコシを収穫するため一つだけを残し、実は若いうちに摘果しますが、ヤングコーンとして楽しめます。
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栽培の仕方 |
1m四方当たり約400gを目安に鶏糞をまんべんなくまき、よく耕します。
軽く溝を切り、種のとんがった部分が下になるように、親指と人さし指で種を持ち=写真B、人さし指の第一関節が埋まるまで土の中に突っ込んで、種を離し、軽く覆土します。種の間隔は30cm2列以上まく場合は、間隔は90cm程度とします。
発芽後、丈が20~30cmになったら、株の周りにひとつかみの鶏糞を施し、土に混ぜるようにして、土を寄せます。
●摘果一番上の実だけを残し、あとは若いうちに摘果します。摘果した実は、採りたてならば、生でも食べられます。
●雄穂(ゆうずい)カット株のてっぺんに雄穂が出て、花粉が飛び始めます。雄穂から虫が入りやすいので飛び始めてから4~5日経過したら、ハサミでカットします。
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収穫 |
トウモロコシのひげが黄色から茶色に変わり、頭の部分が十分に膨らんだら収穫です。採りたては生のまま食べられ、ジューシーな甘みを楽しめます。
サトイモ
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●スケジュール | 種まき:4月下旬~5月上旬 収穫:10月下旬~11月 |

サトイモは、湿気が大好きなので、やや湿気気味の畑の方が栽培に向いています。
普段スーパーで見かけるサトイモは、小イモと呼ばれる部分ですが、自分で栽培すると親イモも収穫でき、こちらも食べられます。
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栽培の仕方 |
トウモロコシと同じように鶏糞をまき、耕します。
深さ20cm程度の溝を切り、種イモを30cm間隔で植え付け、やや土が盛り上がる程度に覆土します=写真C。2列以上は、間隔は120cm程度とします。
●追肥&土寄せ発芽後、葉が3~5枚になったら株の周りにひとつかみの鶏糞を施し、混ぜるようにして周りの土を寄せます。
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収穫 |
10月下旬になったら、収穫期です。寒さには弱いので、強い霜が降りる前に収穫を終えましょう。
株の周りにスコップを入れて土をほぐし、株ごと引っこ抜きます。真ん中にある大きなイモが親イモで、その周りについているのが、小イモです。
親イモ、小イモとも来年の種として使えます。保管は、10℃以下にならないように、畑に50cm以上の穴を掘って種イモを置き、わらやもみ殻をかぶせてから、土で埋めておきます。
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車庄三さん (問)メール yayakita_order@yahoo.co.jp |