
そう!要するに「代謝」なのだ

そこで今回、代謝を上げる方法として「エネルギー消費量を上げる」ためのポイントを、とちぎ健康づくりセンターの健康運動指導士・海老根里絵さんと管理栄養士・梶原真咲子さんに伺いました。
1日のエネルギー消費量の内訳 |
エネルギー消費量は、大きく3つで構成されています。
●基礎代謝量
心身ともに安静な状態で消費されるエネルギー(約60%)
●身体活動量
運動や日常生活活動で消費されるエネルギー(約30%)
●食事誘発性熱産生
摂取した栄養素を消化・吸収することで消費されるエネルギー(約10%)
※()は1日のエネルギー消費量(100㌫)の割合
基礎代謝量
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筋肉量が大切です |
基礎代謝のうち、約40㌫が筋肉で消費されています。その筋肉量が低下しないようにトレーニングすることが効果的です。そこで、家事やデスクワークの合間に簡単にできる、部位別の筋力トレーニングをご紹介します。
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内もも引き締め |

いすに深く座り、両膝でこぶしをつぶすように内側に向けて力を入れる。
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お腹の引き締め |


壁に片手をつき、上半身をまっすぐにしたままつま先を上げ、膝を90度まで曲げてゆっくり下ろす。
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お尻の引き締め |

いすの背もたれに両手をつき、上半身をまっすぐにしたまま足の付け根(お尻)の筋肉を使って片足を交互に後ろに伸ばす。
身体活動量
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”生活運動”考えて |
運動を習慣化することができない人は、普段の生活や仕事の場面などでこまめに体を動かすこと、つまり日常生活活動を意識するだけでも消費量が上がります。
日常活動の一例
- 通勤ではバスや電車の一駅分を歩く。
- 積極的に階段を使う。
- 座って取れるものをあえて立って取る。
- 掃除は電気掃除機を使わず箒で。
- 買い物には歩いていく。
- ペットと散歩する。 ※歩くときに、早歩きで大きく手を振ることを心がけるだけでも効果があります。
食事誘発性熱産生
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食習慣もひと工夫 |
食事というと、回数やカロリーだけを気にしがちですが、次にあげる食習慣を見直すだけでも消費量が上がります。
- ●朝食を食べる
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食事誘発性熱産生が一番効率よく消費されるのは朝。朝食を食べることで体温が上がり、エネルギーを消費しやすくします。
- ●3食バランスよく食べる
- 食品に含まれる栄養素によって、食事誘発性熱産生で消費するエネルギーに差が生じてきます。偏った食べ方をすると効率よく消費できなくなるので、主食・主菜・副菜がそろった食事を心掛けましょう。
- 特に、主菜に多く含まれるタンパク質は体を作る材料になるので、筋肉量を増やすためにも毎食取り入れると効果的です。
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※タンパク質が多い食品は、肉、魚、卵、大豆製品、牛乳乳製品など。油を多く使った調理法はなるべく控えましょう。
- ●ゆっくりよく噛んで食べる
- ゆっくりよく噛んで食べることで、食事誘発性熱産生で消費するエネルギーが高くなることが分かっています。会話を楽しみながらゆったり食事をするのがおすすめです。