夏野菜の代表といえるトマト。今回は、熟しすぎや多少の傷があるトマトに注目。小山北桜高校生活文化科で、生食に向かないトマトの活用法を教えていただきました。
・「冷凍保存」水洗いしてヘタをくり抜き、保存袋に入れて冷凍庫へ。家庭では1ヵ月以内に使う。 ・「パサートトマト(薄いピューレ)」水洗いしてヘタをくり抜き、適当な大きさに切って、滑らかになるまでミキサーにかける。冷凍トマトでも可。作ったらすぐに調理する。
【基本の北桜トマトソース】 ①ニンニク1かけは、みじん切りにし、オリーブ油で香りが出るまで焦がさないように弱火で炒める。 ②みじん切りのベーコン2枚を加え炒め、みじん切のタマネギ1個も加え炒める。パサートトマト1㌔分、あめ色タマネギ大さじ1、タイムやバジルなど香草適量、塩、コショウ少々を入れて弱火でことこと煮込み、混ぜながら半量になるまで中火で煮詰める。 ③仕上げに、しょうゆ大さじ1を入れ、塩、コショウで味を調える。 ※「あめ色タマネギ」=みじん切りタマネギ1個を小さじ1/3のサラダ油でじっくりあめ色になるまで炒めたもの。事前に作っておく。市販の物でも可。タマネギ1個で大さじ1程度になる。 ※同校では、このソースをさまざまな料理に使う。 ・「トマトソーススパゲティ」フライパンでトマトソース適量を温め、アルデンテに茹でたスパゲティを加え絡める。ソースの水分が少ない場合は、茹で汁を少し加える。 ・「チキングリエ」 フライパンに油を熱し、塩、コショウした鶏モモ肉を、皮面からしっかり焦げ目がつくように、中火~強火で両面焼く。焦げ目が付いたら、火を弱めてふたをして、中まで火を通す。皿にトマトソースを敷いて、焼いたチキンを盛り付ける。 ほかにピザ、ドリア、ラザニアなどにもお薦め。
【水不使用トマトカレー 6皿分】 作り方は、市販のカレールーの箱のレシピ通り。水の代わりに「パサートトマト」を使用する。分量は水と同じ(6皿の目安としてトマト1㌔分)。 ※よりおいしく仕上げるコツ。 ①肉を炒めるときに赤ワイン大さじ1を振り入れる。 ②固形フォンドボー1個、ロリエ1枚を一緒に煮込む。ルーを入れるときには鍋を火からおろし、十分溶かしてから、仕上げにあめ色タマネギ、しょう油各大さじ1を入れてから再び火にかける。
【北桜クリスタルトマトジュレ 6個分】 ①皮をむいたミニトマト6個を、水1カップ、グラッパ(なければブランデー)大さじ2、砂糖大さじ4を煮立てた鍋に入れてさっと煮、すぐに火を止めて煮汁ごと冷やしてミニトマトのコンポートを作る(一晩寝かせるとおいしい)。 ②白ワイン75㏄、水50㏄、砂糖25㌘を鍋に入れて火にかけ、沸騰直前で火を止めて、水でふやかしておいたゼラチン2㌘を加え良く混ぜ、バットに冷やし固め、白ワインジュレを作る。 ③トマト1㌔㌘をミキサーにかけた新鮮なパサートトマトをコーヒーフィルターで濾して(時間がかかるので一晩かけるとよい。小さなフィルターなら数回に分ける)透明なトマト水300ミ㍉㍑を作る。300㍉㍑に足りない分は水を足す。 ④鍋に③と砂糖20㌘とレモン汁少々を入れて火にかけ、沸騰直前で火を止めて、水でふやかしておいたゼラチン6㌘を加えてよく混ぜ、好みでコアントロー小さじ1/2を加える。 ⑤コンポートを1個ずつ入れたガラス器に④を注ぎ、冷やし固めたら、②を薄く表面に飾る。 【メモ】同校園芸科学科ではブランドトマト「HOKUO7」を栽培し販売しています(今年の収穫販売終了)。生活文化科では、そのトマトをいかしたメニュー開発も行っています。クリスタルトマトジュレを11月16日の「北桜祭」で販売します。 (問)同校☎0285・49・2932。 |