Interview 猿芸師 ゆりあさん

2016/1/6
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ゆりあ(本名・鈴木 由梨亜=すずき・ゆりあ)
1978年10月9日、埼玉県生まれ。2000年、太郎次郎一門に入門し、ニホンザルのりく(陸、当時1歳)とコンビを結成。「ゆりありく」として、テレビやライブに出演をしながら、大道芸や日光さる軍団の劇場公演に出演。

 さあ、新しい年が始まりました。ことしのえとは申(さる)。栃木でサルといえば、「日光さる軍団」ですよね。再スタートを切ってから、4月で1年を迎えます。大道芸にコントと漫才を取り入れたオリジナルの芸で、劇場を爆笑の渦に巻き込む名コンビ「ゆりありく」のゆりあさんに、猿芸師(さるげいし)になった背景やサルのりく君との信頼関係などお聞きしました。

相棒と
”二人三脚”の
集大成

猿芸師になったきっかけは。
   小さいころからニホンザルが好きで、猿山に行くと、そこから離れませんでした。小学4年生の時には、将来「お猿さんと芸をするのが夢」と書いていました。

 どうすれば猿芸師になれるのか分からなくて、動物の専門学校に進学しました。偶然にも太郎次郎一門に入門した先輩がいて、先生に「ニホンザルが好きだったら、研修に行ってみれば」と勧められました。一門があった伊東市で、1カ月間の研修を受けて、よりやりたくなりました。

 猿芸師には、相方のお猿さんに対しての責任があります。1頭を一生面倒見る覚悟が必要です。自分の気持ちを試してみようと、ゴルフ場でカメラマンのバイトをしながら、1年間考えました。それでもやりたければ、「自分の気持ちは本当だな」と思ったからです。

りくの毛づくろいをするゆりあさん他に、女性の猿芸師の方は。
  現役で5人います。男性は師匠を含めて9人です。女性がこの芸の道に進むことに対して「本当にいいの」と、面接で何度も確認されました。今では、結婚や出産後も続けることに賛成で、理解してくれていますし、女性も歓迎しています。

 入門して3日後に劇場がクローズしてしまい、「えっ、終わっちゃうの」って。師匠に「お前は本当に悪い時に入門したね。それでも入るの」と言われたこともありました。「女だから」と言われないように、根性で乗り切ってきました。憧れだった猿芸師に、どうしてもなりたかった。

本気なのが伝わってきます。並々ならぬ努力も。
  猿芸師は、調教の技術よりも、人とサルとの関係性です。芸を教えるよりも、関係を作るのが難しい。師匠には「自分がサルになれ」と言われています。お猿さんの状況や感情を考えて、自分に置き換えながら教えます。厳しい練習で押さえつけるだけでは、言うことを聞いてくれません。散歩に連れて行ったり、おいしいものをあげたり、楽しいことを多くやって、「守ってくれる、良い人だな」ってお猿さんに尊敬される人になる。人間の成長も必要です。

 小さいうちはかわいくて、言うことも聞いてくれますが、発情期を迎える7歳くらいになると、習性から縦社会を築こうとします。私よりも上に立とうとすれば、「私の方がボスだぞ」と制御する必要も。りくがこれまでの気持ちと本能との間で、どうしたらいいのか分からなくなっているのを感じた時期もありました。

 サルは10歳以降、1年で人間で言えば4歳ずつ年をとります。30歳で並んだ時は、何ともいえない感情になりました。子ども扱いしていたのを立てるようにしたり、お嫁さんをもらったり。今、りくは16歳で、人間に換算すると54歳。「親方」と呼んでいます。

竹馬の芸を披露 人間には当たり前でも「猿にとって2本足で立つのは、とても大変」なこと

東京拠点から日光へ来るようになって、印象は。
   自然に囲まれていて、お猿さんにいい環境だと思います。この10年間は、大道芸での活動が中心でした。ようやく固定の劇場で公演ができて、すごくうれしいです。

片手で逆立ちする芸

どんな一年にしたいですか。
   16歳になるりくは、今年で引退を予定しています。最後の1年になるので、15年間やってきた集大成を見ていただきたいです。「これだけすごいお猿さんなんだ」と、コンビで知ってもらいたいです。

 あたかも言葉が通じているような芸を見ていただくために、毎日稽古に取り組んでいます。劇場で、猿芸の世界を見ていただきたいです。

(問)日光さる軍団
http://www.osaruland.jp/

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