
県内ジェラート店が集う夏の一大イベント「食の夏まつり」が25日、県庁で開催されます。昨年、そのメーン企画「ハッピージェラート 新作コンテスト」で1位に輝いた「ストロベリー&スパークリングワインシャーベット」を開発したジェラートMasumo代表の布瀬智子さんに県産の牛乳とイチゴを使ったジェラート作りについてお聞きしました。
■ジェラートMasumoを始めるきっかけを教えてください。
■「手作り」にこだわっているのはどうしてですか。
「おいしさが違う」からです。品質を保つ上でどんな風に作られているのかも重要なので、ヘタ取りからソース作りまで一通り自社で行っています。冷凍の工場製品は使いませんし、安定剤や乳化剤は極力控えています。手間や経費はかさみますが、ほかにはないオリジナルのジェラートができます。
■原材料に使用している県産イチゴには、どんな魅力がありますか。
完熟の「とちおとめ」を100%使っています。生産量が日本一だけあってフレッシュなまま使えます。果肉が大きく、甘さも香りも良くて、ジェラートとの相性が抜群です。「全国で1番おいしい、いちごのジェラートを作っている」と思います。
■店頭には何種類のジェラートが並びますか。中でも力を入れている商品を教えてください。
イチゴを使った5種類と、ベルギーチョコなどの5種類、全部で10種類をご用意しています。実家が酪農家ですし、栃木県はイチゴの生産量が日本一なので、牛乳とイチゴのマリア—ジュが一番の売りです。その中で人気ナンバーワンが、注文を受けてから作る「いちご小町」です。益子焼の陶器を使って生のイチゴを潰して風味を上げてから、ミルクジェラートと練り合わせます。この時に空気も含ませているので、フワフワっとした出来立てのおいしさを楽しんでいただけます。販売を開始してから8年間続いているジェラートで年々進化しています。東京スカイツリー内のソラマチ4Fでも人気なんですよ。
■製品開発をする上で大切にしていることはありますか。
酪農家の生まれなので、低温殺菌した生乳に近い牛乳を飲んで育ちました。母親が作ってくれた牛乳豆腐やヨーグルトは、日常では出合えないおいしさでした。雰囲気やファッション性にごまかされない「本来のおいしさ」を子どものころに知ったことが製品開発に大きく役立っていると感じます。新製品の開発をする時は、どこまでその商品と向き合えたかが大事で、パンっと浮かんでくるまで追い込んで、追い込んで、ずっと考えます。食感、香り、風味を大切にして、自信を持って作っています。
■今年の「食の夏まつり」ではどんなジェラートを登場させる予定でしょう。
まだ準備中ですが、テーマになっている「フレッシュ&カラフル」から「リラックス系ジェラート」を考えています。食べると癒やされて、美容や健康につながるなど、イメージを膨らませているところです。ジェラートMasumo
宇都宮市平出町4062の4
電話 028・689・0025
営業時間 午前9時~午後5時
定休日 4~9月無休、10月~3月土・日曜、祝日
布瀬智子(ふせ・ともこ) 1977年、益子町生まれ。中央福祉医療専門学校卒業。株式会社 升智 代表取締役社長。2児の母。