Interview アピタ子ども図書館 吉田喜美子さん

2014/6/4
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 本との出会いをお手伝い

 足利市のコムファースト・アピタ足利店の3階にある「アピタ足利子ども図書館」。設立当初から30年近く運営に携わる吉田喜美子館長に長年にわたって親子に親しまれてきた図書館の魅力やこれからの抱負についてお聞きしました。

●子ども図書館はどんなところですか。

 単に本の貸し出しだけでなく、人と人との触れ合いやコミュニケーションを大切にした図書館です。食べ物や着る物と同じように本を身近な感覚でとらえられ、子どもが遊びの延長線上で本と出会える場です。
図書館は子どもだけでなく、老若男女が自分自身と向き合い心を見つめられるところだと思います。赤ちゃんから高齢者の方までいらしてほしい。そのための窓口としてさまざまなイベントを行っています。
しかし、これらのイベントも意識的につくったというより、自然な流れの中で形づくられてきたものです。イベントが本へとつながり、本からイベントへと広がっていく。そういう循環型の図書館になっています。


●イベントには、いつも多くの親子が参加されていますが、人気の理由を教えてください。

コンセプトは「親子の触れ合いの場の提供」です。「子育てサロン」を中核に「工作教室」「えいごであそぼう」などのほか、家族で楽しめる「コンサート」や「あそびの広場」も企画しています。一方でトールペイントや生け花教室を開き、幅広い年齢層の窓口にもなっています。
また地域を巻き込んだ企画・運営も特徴です。利用者のお母さんや講師の方々とみんなの力でひとつのイベントを作り上げていく。参加者が参画者にもなっているのが活性化の秘けつでしょうか。

●本の魅力について教えてください。

幼い頃から本がそばにありました。家の隣が本屋さんで、学校から帰るとそこが居場所。本は私にとって何でも話せる親友のような存在でした。そして本は、心を開き向き合えば、その人が求めているものを必ず与えてくれます。特に子どもの本は生きる喜び、希望、悲しみ、せつなさなど人生の真実がとてもシンプルに美しく描かれており、それが時々の心の道しるべとなって、今の私自身をつくってくれたように思います。


●やりがいや楽しさを感じるのはどんな時ですか。

利用者の方とのやりとりの中でたくさんの蔵書の中からぴったりの本を探っていく時、ピンポイントで「この本!」と決まる時もあれば、いくつかの選択肢が浮かび、なかなか定まらないこともあります。自分の持つ知識を総動員しつつ、相手に照らし合わせますが、面白いのは相手が変わるということ。同じ人でも、いつも同じ状態ではありません。その一瞬一瞬をとらえる本選びはまさに「一期一会」です。それがこの仕事の醍醐味でしょうか。


●今後の抱負について

今、開館当初の子どもたちが父母になり、子どもを連れて本を借りにくることがとても多くなっています。親から子、子から孫へと3世代にわたり文化の語り継ぎがなされています。ショッピングセンターの中にある特性を生かし、この足利の地に企業支援型の子ども図書館として、さらに深く根をおろし地域の皆さんの喜びの源泉になれればと思っています。

吉田喜美子(よしだ・きみこ) アピタ足利子ども図書館館長。群馬大学教育学部英語・英米文学科卒業。自治医科大学研究補助員を経て現職。同図書館設立当初からのスタッフで開館翌年に館長に就任。公民館や幼稚園などで本をテーマにした講演活動も行い、市の教育行政にも関わってきた。

アピタ足利子ども図書館 1985年11月、総合スーパーのユニーがコムファースト・アピタ足利店のオープンと同時に社会貢献活動の一環として設立。現在の会員は4万2600人。蔵書は約2万冊。開館時間は、平日午後1時~同5時、土日祝日、夏休みなどの長期休暇中は午前11時~午後5時。アピタ足利店の休業日は休館。


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