新年度、そして新時代へ

 健康で長生きするためには、「丈夫な骨」は不可欠です。骨を作るための栄養が足りないと、健やかな生活を送れなくなります。健康をテーマの第2回の今週は「骨を丈夫に」を取り上げます。

◇◇◇◇  

骨を丈夫にするためのメニューのレシピを、4月から宇都宮短期大学に新しく誕生した食物栄養学科専任講師の土橋典子さんに教えていただきました。

骨を丈夫にするメニュー
●黒豆入りのり巻●スキムミルク入りつくね●豚汁●カッテージチーズサラダ

 

 

 

 

 

 

 

 黒豆入りのり巻き  
(4~5本分)

 黒豆ご飯にビタミンKの多い納豆を具にして、カルシウム、タンパク質、ビタミンなど豊富な栄養を取れるようにしました。華やかで栄養たっぷりなのり巻きです。

黒豆ご飯にすし酢を混ぜるとピンク色できれいに
 

❶黒豆10㌘を豆が浸るぐらいの水につけ、冷蔵庫で一晩おく。  

❷米1合をといでおき、酒少々と①の豆とつけておいた水を入れて硬めに炊く。  

❸ご飯が炊けたら、酢20㍉㍑、砂糖5㌘(大さじ1/2)、塩小さじ1/2を合わせたすし酢を加えて手早く混ぜる。  

キュウリで芯を作ることにより、巻きやすくなります

❹巻きすの上にのり(ツルツルしている方が下)を置いて、向こう側2㌢ほど残してご飯を広げる。  

❺キュウリ(適量)とひきわり納豆(適量)をのせて巻く。

★プラスアレンジ★  

黒豆+納豆で「カルシウム+ビタミンK」が取れます。

その他に・・・
〇牛乳+小松菜で「小松菜とハムのミルク煮」
〇桜エビ+大根の葉(カブの葉でも)の「大根の葉と桜エビの炒め物」
などのメニューも。

 カッテージチーズサラダ 
(4人分)

 牛乳とレモン汁で手軽に作れるカッテージチーズと、緑黄色野菜でカルシウムとビタミンを。

❶牛乳300㍉㍑を耐熱容器に入れ、ラップをして、600㍗の電子レンジで3分加熱する。

❷①にレモン汁(市販のレモン汁でも可)30㍉㍑を加え軽くかき混ぜる。  

写真B
写真A

❸ザルにクッキングペーパーを敷き、下にボールをおき、②をこして軽くしぼりカッテージチーズを作る=写真A。このときにできる透明な汁(ホエー)は豚汁に使うので取っておく=写真B。

ヨーグルトドレッシングなら塩分も控えめ

❹野菜は食べやすい大きさに切り③と盛り合わせる。  


❺ヨーグルト大さじ3、マヨネーズ大さじ2、粒マスタード小さじ2を合わせてドレッシングを作る。

 豚汁 
(4人分)

 カルシウムたっぷりのホエー(カッテージチーズ作りで余った汁)と小麦粉で作るすいとん入り豚汁。一杯でカルシウム、ビタミン、タンパク質、炭水化物などの栄養が、バランスよく取れます。

❶ジャガイモ100㌘はむいて一口大、ニンジン40㌘、大根40㌘はいちょう切りに。ゴボウ40㌘はささがき、ネギ60㌘は小口切り、豆腐40㌘、コンニャク20㌘は手で食べやすい大きさにちぎる。 

 

❷鍋に豚肉80㌘と①のネギ以外の材料、だし汁4カップ、酒少々を加えて火にかける。野菜に火が通ったら、カッテージチーズを作ったときにできたホエー40㍉㍑と小麦粉40㌘を合わせたものをスプーンで加え、すいとんを作る。  

 

❸すいとんに火が通ったら、みそ大さじ2とネギをくわえて火を止める。 

 

 スキムミルク入りつくね 
(4人分)

 カルシウム吸収率が一番と言われている牛乳。今回は、粉末で料理に使いやすいスキムミルクを入れることで、約100㍉㍑の牛乳と同量のカルシウムを含み、女性の1日に必要なたんぱく質の約3分の1をとることができます。

❶ネギ50㌘はみじん切り、ニンジン50㌘、ショウガ小さじ1/2はすりおろす。卵1/2個は溶いておく。生シイタケ1枚は小さめの角切りに切っておく。  

写真B
写真A

❷鶏ひき肉300㌘に①と片栗粉大さじ1、みそ大さじ1、スキムミルク大さじ4を加えてよくこねる=写真A。  

❸フライパンでサラダ油適量を熱し、②をスプーンでつくねの形にして中火で焼く。焼き色がついたら返し、ふたをして火が通るまで焼く=写真B。  

写真C

❹焼きあがった③を串にさし、タレ(鍋にみりん、しょうゆ、各小さじ2、水大さじ3、片栗粉小さじ1を入れてとろみがつくまで弱火でかき混ぜる)=写真C=を塗り、それぞれに、ごま・青のりなどをふる。

★プラスアレンジ★

スキムミルク+シイタケで「カルシウム+ビタミンD」が取れます。

その他に・・・
〇魚+チーズで「鮭のマヨチーズ焼」
〇魚+缶詰マッシュルーム+粉チーズで「ツナピラフ」
〇きのこ+とろけるチーズの「しいたけチーズ焼き」
の組み合わせも、お勧めです。

 

  おいしく毎日コツコツ  

Ca<カルシウム>だけじゃダメ!  
●タンパク質●ビタミンD●ビタミンK●
 献立でバランスよく

  カルシウム  

気を付けないと不足しやすい栄養素。
牛乳、ヨーグルトなどを1日1回取るように。
牛乳が苦手な場合は、小魚、色の濃い葉物野菜、海藻、大豆食品などを少し多めに。

 タンパク質   

筋肉を作るために必要なだけではなく、カルシウムに次ぐ、骨を作るのに必要な栄養素。肉・魚・卵・大豆食品などのどれか1品は、毎食入れるように。

一つに偏ることなく色々な種類から取る方が、鉄分、亜鉛などの微量栄養素や食物繊維など、他の栄養素も摂取しやすくなります。

 ビタミンK  

吸収されたカルシウムを骨に取り込むのを助けます。納豆に多く含まれています。他にホウレンソウ、春菊など色の濃い葉物に多く含まれています。

 ビタミンD  

カルシウムの吸収を促進します。特定の食品(魚、きのこ、卵黄)に多く、他の食品にはあまり入っていません。ビタミンDは日光にあたると作られるので、日光浴がお勧めです。

宇都宮短大食物栄養学科専任講師
・土橋典子さん

どばし・のりこ 
宇都宮短期大学食物栄養学科専任講師、管理栄養士。
宇都宮大学大学院卒業、 県立衛生福祉大学校非常勤講師を経て現職。趣味は家庭菜園。

 骨を作るには、カルシウムが必要です。しかし、「カルシウムだけを取れば大丈夫」というわけではありません。他の栄養素も影響し合って骨は作られているのです。ですから、骨をしっかり作るためには、主食(ご飯)・主菜(肉、魚、大豆製品、卵など)・副菜(野菜を使った料理)をバランスよく食べることが大切です。

 将来骨粗しょう症にならないためにも、1日3食、主食もきちんと食べて、バランスの良い食事を心掛けましょう。栄養を気にすること以上に、リラックスして食べると消化酵素が出やすくなるので、ゆっくりよくかんで「今日のご飯はおいしいな」と思って、作ってくれた人に感謝しながら食べることが大事です。

 

 

年代により心掛けて・・・・

 健やかな人生を送るために大切な骨。人生のそれぞれのステージで骨を丈夫にするために必要なことなどを土橋さんに解説してもらいました。


 幼児期 

 1~4歳時期は、体は小さい割にエネルギーや栄養素の必要量が多いので、食事だけでは摂取しきれません。おやつも大切な食事のひとつと考え、果物や乳製品、炭水化物を加えましょう。

 思春期  

 男子は12~17歳ぐらい、女子は初経から2年後〜20歳ぐらいまでが人生の中で最も骨を強く丈夫にできる時期です。この大事な時期に無理なダイエットは禁物です。給食がなくなるとカルシウム摂取量が少なくなるので、しっかり取るようにしましょう。

 高齢者 

 ビタミンDが不足している場合が多いので、魚・きのこなどを食べる、日光を浴びるなどで、カルシウム、タンパク質と合わせて、ビタミンDも積極的に摂取するよう心掛けましょう。