春眠暁を覚えず…昔から、春はついつい心地よくて寝過ごしてしまうと言われています。しかし、最近は睡眠を取り巻く環境が大きく変わっています。2014年には厚生労働省が「健康づくりのための睡眠指針」を掲げるなど、睡眠の質が注目されています。
そこで、日本睡眠教育機構認定睡眠健康指導士で東洋羽毛北関東販売の新矢昭吾さんに、良質な睡眠について伺いました。

ぐっすり眠れていますか?

  睡眠健康指導士の新矢さん

睡眠は「疲れたから眠る」恒常性維持機構の働きによるものと、「夜になったから眠る」体内時計機構の働きによるものがあります。
24時間営業の店が多く、一晩中テレビ番組が流れている現代の日本では「夜になった」という感覚が薄れているといえます。さらに、スマートフォンやパソコンから発生するブルーライトは、体内時計をつかさどる視交叉上核(しこうさじょうかく)を刺激します。すると、体内時計はブルーライトを朝日と勘違いし、「目覚める時間」だと捉えます。そのため、寝る前にブルーライトを浴びると寝付けなかったり、眠りが浅かったりします。
深い眠りの睡眠(熟睡)には、脳の休息、成長ホルモンの分泌、免疫力の増強など健康に必要不可欠な要素があります。
ブルーライトに限らず、その人に合った就寝前の環境を整えて、良質睡眠生活を始めましょう。


睡眠12箇条

1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。
2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
8.勤労世代の疲労回復・能力アップに、毎日十分な睡眠を。
9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
11.いつもと違う睡眠には要注意。
12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針」2014年)
 

日本の5人に1人悩む睡眠不足ワースト1位

 

スマートフォンなどのブルーライトの影響をはじめ、ストレスで5人に1人が睡眠の悩みを抱えていると言われています。また、勤勉さゆえに日本人は世界で最も睡眠時間が少ないデータもあります(表1)。特に、成長過程にある子どもには良質な睡眠が必要です。ブルーライトによって夜眠れず日中眠くなる「昼夜逆転現象」が問題化しています。

 

良い睡眠のための一般的なポイント  ブルーライトカット体内時計をリセット

良い眠りを得るための生活習慣や環境づくりを整えるポイントは次の通りです。
 ●スマートフォンやテレビなどブルーライトを発する機器類は、就寝の2時間前には使用をやめます。
 ※ブルーライトをカットすることで、人間の体内時計が「夜」を正しく認識。
 ●就寝前には部屋の明かりを下げ、必要最低限の明かりにします。
 ●寝る部屋の明かりは、暖色系が最適。寝床内温度は33℃前後、湿度は50%前後に。
 ※暖色系のスタンドライトを置いても良い。
 ●掛け布団は吸透湿性に優れた軽く、柔らかいものを選びます。敷布団は吸透湿性に優れ体の凹凸になじむものを。枕は適度な高さと熱を持たないものが最適です。
 ※特に女性は敷布団がへたると、尾てい骨や肩甲骨が当たる。痛くて寝返りが多くなると浅い眠りになるので注意が必要。
 ●カーテンを開け、朝日を浴びます。

 

 ※体内時計が朝を認識し、リセットされる。
 ●朝食を取ることも重要です(表2)。

 

 

ストレスや疲れがあるときは…

リラックスすることが大切です。
 ●ぬるめのお風呂にゆっくりつかります。
 ※一度上がった体の深部体温が下がり始めると眠気を催します。そのため、体の深部を温めておくことで、横になった後にスムーズに眠りにつける。
 ●深呼吸をする。先に息を「吐く」のが正しい深呼吸です。              ●他にも、アロマやお香などリラックスできる香りで部屋や枕を包んだり、癒やしの音楽をかけたりすることも効果的です。ストレッチもお勧めです。


朝食と睡眠の関係  メラトニンでぐっすり

 

良質な眠りには「メラトニン」という睡眠ホルモンが体内で生成されることが必要です。メラトニンが深い眠りに誘います。脳の休息、成長ホルモンの分泌、免疫力の増強が行われます。メラトニンを生成するには、脳内神経伝達物質の「セロトニン」が必要です。セロトニンには、必須アミノ酸を摂取して生まれる「トリプトファン」が必要。メラトニンはトリプトファン摂取から15時間後に発生するので、トリプトファンを多く生成する朝食を取ることが上質な睡眠につながります。 

 

▶MEMO
 20人以上の団体で睡眠セミナーの開催可(無料)。
 (問)東洋羽毛北関東販売栃木営業所                           ☎0285・23・3489

 


大田原のギャラリーマイスに聞く  快眠サポートグッズ

良い眠りや気持ちよく眠るための手助けをしてくれる〝睡眠の友〟があります。暮しに沿った生活雑貨をそろえ、枕や寝具など個人の生活スタイルに合わせたオーダー品も人気の大田原市の「ギャラリーマイス」。スタッフの石原あおいさんにお薦めの快眠グッズを聞きました。

 

 〇安眠うるおいフェイス&ネックカバー

首元を温め、乾燥や冷えから守り安眠を促す。耳に掛けられる仕様。薄手で着け心地も良いシルク素材。1944円。
 

 

 

 

〇アイピロー

温冷兼用でき、安眠には温めて使うとより効果的。イチゴやゆずの香りがする取り外しが可能な香り袋付き。918円から。
 

 

 

 

〇おひるねピロー

桜やラベンダーなどの香りが眠りに誘います。フサフサ感やもっちりした触り心地も特徴。お昼寝用ベッドサイド、枕元に置いて使うのもお勧め。1620円から。
 

 

 

〇抱き枕・もっと肩楽寝

心地よい眠りをサポートするため、体のプロと眠りのプロが考案した東京西川オリジナルの枕2種。肩こりやいびきにお悩みの方にお勧め。各5400円。

 

 

 

〇&Free オリジナルブレンドハーブティー

心身をリラックスさせ、ゆったりとしたい時の夜用ハーブティー。体を温め上質なくつろぎと快眠を。全5種・各1296円。

 

 

▶ギャラリーマイス
大田原市紫塚3の2609の104
☎0287・23・6336
午前10時~午後8時
水曜休 Ⓟあり