喫煙、妊娠・出産、育児に悪影響

2014/5/26
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  たばこは、発がん性などの有害物質を多く含んでおり、妊娠中の女性の喫煙は本人のみならず赤ちゃんの健康リスクも高めます。約10年前から「禁煙外来」に取り組んでいる森島医院(さくら市)の森島真院長に、女性の喫煙や禁煙治療の現状について話を聞きました。


たばこは、女性の体への影響が大きいと指摘されています
  不妊や流産・早産、胎児異常、低出生体重児の原因になるなど妊娠・出産・育児のほとんどの局面で悪影響があります。環境省は現在、全国の10万組の家族を対象に「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を行っていますが、その中間報告として25歳未満の女性で妊娠に気付いた時点での喫煙率が30%超に及んでおり、そのうち妊娠を知った後も喫煙を続けていた女性が10%近くいたことが分かりました。また、パートナーである25歳未満の男性の65%超が、妊娠を知った後も喫煙を続けていました。両親が喫煙している場合、乳幼児の突然死のリスクが5~10倍高まるとされているので、こうした現状は極めて深刻だと考えます。

禁煙治療はどのように行っていますか
  保険診療の場合は、3カ月間に5回の診察で治療を完了させるのがルールです。禁煙にはメンタル面が大きいので、医師や看護師のカウンセリングを通した支援が力になると思います。「たばこを吸うとストレス解消になるから」などと喫煙に価値感を持たせている人が多いのですが、それは単に依存性物質であるニコチンの作用に過ぎないことを認識してもらうのが第一歩です。たばこを1本吸って「頭がさえた」と感じても、その効果は10分程度しか続きません。ニコチンは30分もすれば完全に代謝されるので、また次の1本が欲しくなる。一時の快楽を得るために、発がん物質を含む多くの有害物質を全身に行き渡らせるという、大きな代償を払っていることを自覚してください。

読者にメッセージをお願いします
  中国の大気汚染問題で「PM2・5」の有害性が指摘されていますが、実はたばこの煙もPM2・5の発生源なんです。喫煙の規制をしていない居酒屋などでは中国の屋外を大きく上回る数値になることもあります。ご自身とご家族などに健康被害が広がらないように、ぜひ家庭や職場で禁煙を推進してください。

もりしま・まこと 1984年獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院の産婦人科などで勤務。99年森島医院副院長を経て2000年11月から現職。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医、母体保護法指定医。日本禁煙学会認定禁煙専門医、日本禁煙学会評議員。日本医師会認定産業医。

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