立民と国民の協力 焦点 政治ジャーナリスト島田氏 参院選展望など解説

 下野新聞社の会員制組織「しもつけ21フォーラム」の4月例会が23日、宇都宮市内で開かれ、政治ジャーナリストで元NHK解説副委員長・日曜討論司会者の島田敏男(しまだとしお)氏(66)が「少数与党状況での参院選展望」と題して講演した。

 島田氏は7月の参院選について「全国32の1人区での勝敗が重要になる。特に立憲民主党と国民民主党がどう協力するのかが焦点になる」と解説。立民、国民両党の支持団体や、交流サイト(SNS)を駆使した戦略についても説明した。

 獲得議席予想については「(立候補者の)顔ぶれが決まらないと数字は出てこない」としつつ「自公以外が多数を占める状況が生まれる可能性もある」と述べた。

 トランプ米政権の関税政策について、相互関税の上乗せ分の一時停止の解除と参院選の日程が同時期になることに触れ、石破(いしば)政権から停止期間中に「重大な政治決定は出ない」との認識を示した。その上で「石破政権は時間を使ってトランプ大統領がどのように変化するのか見ている」と分析した。

 島田氏は山梨県出身。1981年に中央大を卒業しNHKに入局。法務省や外務省などを担当し、小渕恵三(おぶちけいぞう)内閣の時に首相官邸キャップを務めた。2024年3月から現職。