Interview 100歳のミニ着物作家 鈴木ケイさん

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 各地で成人式が行われ華やかな振り袖や袴(はかま)姿の新成人たちが、新たな出発をしました。人生の節目に欠かせない着物。100歳になる鹿沼市の鈴木ケイさんは、戦前から和裁の仕事に携わり、さまざまな人たちの人生を見つめてきました。現在は、着物をリメークした「ミニ着物」を制作し、たくさんの人たちの目を楽しませています。ケイさんに和裁やミニ着物の魅力、元気の源などをお聞きしました。

和裁天職 生きがい
人も布も〝縫い〟合わす

鈴木ケイ
  1917年、粟野町(現鹿沼市)生まれ。17歳まで町内で和裁を学び、18歳から2年半、繊維メーカーの鐘紡に勤務。その後、東京・松坂屋の和服裁縫部へ入社し、和裁の免状を取得。皇族の着物なども手掛けた。同時に、友人とアパートで半年ほど和裁教室を開校し、24歳で結婚。28歳で疎開のため町内へ戻り、2人の子どもを育てながら自宅で和裁教室を開く。その後、家業の養鶏を手伝いながら62歳まで呉服店の専属として和裁を続ける。現在は趣味でミニ着物を制作。ほかに趣味は70歳から始めた書道、読書。好きな食べ物は果物、まんじゅうなど。

和裁の魅力は
  一枚の布が自分の手で着物に変わっていく、その過程が楽しいです。完成を待たずして、次はどんな着物を作ろうかなって考えることもよくありました。成長に合わせて手直しして大切に着られるのも魅力ですね。

自宅で開いた和裁教室はどんな雰囲気でしたか
  近所や町中から、多い時には8畳間に15人ほどの娘さんたちが通ってきました。「『襤褸(ぼろ)を着てても心は錦』な人がいいよね」、なんておしゃべりしながら花嫁衣裳を縫ったり、お目当ての娘さんにお菓子を持って来た男性がいて、それが縁で結婚した人もいたり。今でも「先生」と慕ってくれる生徒さんもいて、99歳の時には「白寿(はくじゅ)」のお祝いもしてもらいました。ありがたいですね。

ミニ着物を作り始めたのは
  着なくなった思い出の着物や残り布などがたくさんあって、何か作れないかと思っていたんです。そこで、裏地を付けたり柄合わせをしたり、実際の着物と同じ作り方で「ミニ着物」を作って知り合いにあげたらすごく喜んでくれて。それから手のひらほどの小さいものは300枚ほど、50~60㌢ほどの大きいものは60、70枚くらい縫い上げました。 毎日、朝食後から6、7時間縫っています。夢中になりすぎて昼寝もせずに作っていることもよくあります。着物から作る場合、着物をほどいてアイロンをかけてからミニ着物を縫い始めるので、1枚仕上げるのに10日ほどかかります。

元気と長生きの秘けつは
  3食はもちろん、お菓子もしっかり食べることです。また、着物の柄を見栄えよく合わせるのはすごく頭を使いますし、裁縫で指先を動かしているのも秘けつかもしれません。あとは、作業台のそばに張ってある、ひ孫たちの写真から元気をもらっています。
 

どんな1年にしたいですか
  まだまだ家に着物や布がたくさんありますし、「これで作って」と持って来てくれる人もたくさんいます。ミニ着物を作ること、喜んでもらえることが自分にとっての生きがいなので、これからもできる限り続けていきたいです。

写真上:松坂屋和服裁縫部時代のケイさん(前列右から2人目)
写真左:ミニ着物を前に、清樹さん(右)と思い出話に花を咲かせます
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