
下野新聞社の会員制組織「しもつけ21フォーラム」の9月例会が13日、宇都宮市内で開かれた。三菱地所・サイモン(東京都千代田区)社長の山岸正紀(やまぎしまさき)氏(61)が「プレミアム・アウトレット~進化し続けるショッピングリゾート」と題して講演した。
山岸氏はアウトレットモールの魅力を高めるため、買い物だけでなく施設での体験を重視するという。常設店舗の入れ替えや多彩なイベント、研修を通じた接客体制の強化などを通じて「お客さまが何度訪れても、常に期待以上だと思ってもらえるよう進化させていきたい」と強調した。
多様な企画を生み出すためには「社員がさまざまなアイデアを自由に提案することが重要」と指摘。「特に若手社員の柔軟な発想を形にするため、組織が硬直化しないよう心がけている」と語った。
立地戦略では、周辺の観光資源との相乗効果を意識。佐野市で運営する「佐野プレミアム・アウトレット」は、集客力を生かして本県特産物をPRするイベントや県内観光地とのタイアップ企画を積極的に展開しており、「地域振興につなげることも大切な使命だ」と力を込めた。
山岸氏は栃木市生まれ。1985年に三菱地所入社。執行役員広報部長、同生活産業不動産業務企画部長を経て、2019年4月から現職。