第5弾となる「四季彩図鑑」を出版した北山さん
第5弾となる「四季彩図鑑」を出版した北山さん

 下野写真協会会員の日光市職員北山建穂(きたやまたてほ)さん(51)=日光市足尾町上間藤(まとう)=はこのほど、日本の伝統色を市内を中心に自ら撮影した写真と共に紹介する書籍「四季彩図鑑」の第5弾「森羅万象の色と遊ぶ」を、みらいパブリッシングから出版した。
 過去4作は事象や季節ごとにまとめていたが今作は色ごとにカテゴリー分けし、「赤」「紫」「青」など8章、計275色を紹介している。同じ赤でも「紅絹(もみ)」や「炎色」など繊細な色を分かりやすく説明。大きさも従来のA5判から、気軽に持ち運びできるA6判とした。
 「特に印象的だった」と振り返るのは「紫」。昨年5月、太陽フレアの影響で市内もオーロラを見られる可能性があったことから、北側の空が大きく開ける戦場ケ原で待機。その瞬間を見事に捉えた。
 北山さんは「日光は四季折々の美しい色彩にあふれている。身近な自然に色を感じて、再認識してもらえたら」と話す。他にも色を詠んだ和歌を集めて掲載したり、色にまつわる不思議をまとめたコーナーを設けたりし、読み物として楽しめる工夫もこらした。
 320ページというボリュームもこれまでで1番だという。「名前が付くだけで千以上の色がある。これからも美しい瞬間を追いかけていきたい」と意欲的だ。2420円。書店やインターネットなどで購入できる。