しもつけ21フォーラム/誘客へストーリー重要/経済ジャーナリスト 伊藤氏/世界読み解く鍵解説

 下野新聞社の会員制組織「しもつけ21フォーラム」の20周年記念4月特別例会が13日、宇都宮市内で開かれ、経済ジャーナリストの伊藤洋一(いとうよういち)氏(73)が「世界を読み解くキーワード」と題して講演した。

 伊藤氏はウクライナ情勢、人口問題、国際金融などさまざまな社会情勢を解説。人工知能(AI)を使った対話型ソフト「チャットGPT」については「あらゆる情報を集めて、関連づける技術が発達したため、あらゆる質問に返答できる体制ができた」と説明。その上で「返答内容の情報が正しいかは誰も検証していない」と指摘した。

 アフターコロナを見据えたインバウンド(訪日客)にも触れ、「今後さらに増加し、日本経済の重要なファクターになっていく」と予測する。誘客拡大を図るには「世界中に拡散されるようなストーリーを作り上げることが重要になってくる」と述べた。

 伊藤氏は長野県出身。時事通信社記者などを経て、三井住友トラスト基礎研究所主席研究員も務めた。

 講演に先立ち、同フォーラム20周年を記念して、代表幹事で下野新聞社の若菜英晴(わかなえいせい)社長が「政治、経済、文化、スポーツ、さまざまな分野の先生を呼び、問題解決のヒントなどを得られるよう交流を重ねてきた。これからもフォーラムの歴史を刻んでいきたい」と述べた。続いて、県商工会議所連合会の藤井昌一(ふじいしょういち)会長があいさつした。