しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の5月例会が13日、宇都宮市内で開かれ、感性リサーチ代表取締役で人工知能(AI)研究者の黒川伊保子(くろかわいほこ)氏が「対話のトリセツ~AI時代に必須のビジネスセンス」と題して講演した。「脳のさまざまな部位を使う雑談は勘を鍛えて発想力を上げ、身体的な動きも向上させる万能エクササイズ。身体性を伴わないAIを使う上で必須」と訴えた。
黒川氏は、男女間の脳に機能差はないものの「とっさに起動する回路」が違うとする米国の研究を説明。テーマ把握や問題点洗い出しに優位な「縦型」と、話や関連記憶の文脈を読み取って共感する「横型」があり、男性は縦型、女性は横型が多いことを指摘した。
対話の際は相手にまず共感し、自分からは結論を先に伝えることや、ポジティブな表現の間に伝えにくい話を盛り込むことなど、仕事や家庭で使える技を伝授した。その上で「雑談は脳全体を活性化させ、ヒューマンエラーを防ぐ。心理的安全性も高めるので、始業時や帰宅後など脳の状態の変わり目にささいな話をしよう」と呼びかけた。
黒川氏は1959年に長野県で生まれ、栃木市で育った。コンピューターメーカーでAI開発に携わり、2003年に感性リサーチを設立。脳科学の知見を基にした「トリセツ」シリーズの著書で知られる。下野新聞社客員論説委員。

ポストする