日々の食事や飲み物をコンビニで購入する機会が多い。まず目がいくのが商品のラベル。高カロリー、砂糖入りは即座に戻してしまう。わが身が糖尿病と診断されて以来、習慣化している▼厚労省の推計では、国内には1千万人ずつの糖尿病有病者、予備軍がいる。県内の有病者は5万5千人とされ、予備軍と合わせ10万人を超える計算になる▼糖尿病は古くから知られ、平安時代、藤原道長(ふじわらのみちなが)にその症状があったことが伝えられる。当時は飲水(のみみず)病と呼ばれていた。「この世をば わが世とぞ…」と詠んだ権勢の中でのぜいたくな食事が思い浮かぶ▼糖尿病には自己免疫により膵臓(すいぞう)機能に異常が出る1型、遺伝要素や過食・偏食、運動不足など生活習慣が原因となる2型がある。いずれも適切な食事と運動が大切だ▼獨協医大臨床教授でもある壬生町のグリーンクリニック、黒田久元(くろだひさもと)院長は「車社会の本県では運動不足になりがち」と積極的に歩くことを推奨。治療薬処方の研究が進んでいる現状を挙げ「早めの治療が重要」とアドバイスする▼原因となる生活習慣について小橋元(こばしげん)同医大教授は小紙への寄稿で、批判的に言われる「自己責任」に疑問を呈し、体質や長年の家族、社会環境などの要因を指摘している。予防は社会全体のテーマであろう。11月は県糖尿病予防・重症化防止強化月間。