鹿沼市口粟野の卵焼き製造販売会社「タカハシフーズ」の排水が思川を汚染しているとして、同市の佐藤信(さとうしん)市長宛てに6日、適切な指導を求める陳情書が出されたことが分かった。同社の増渕靖弘(ますぶちやすひろ)社長(59)は鹿沼市議で4期目。増渕社長は下野新聞社の取材に「申し訳なく思う」と話した。

 陳情書は同市、自営業男性(60)が6人の賛同者と共に提出。「排出水は白濁し汚臭を放っています」などと訴えている。

 鹿沼市によると、同社の排水に対する市民からの苦情は2008年から寄せられていた。昨年夏には思川下流の農業者団体、小倉堰土地改良区(栃木市西方町金崎)が、指導徹底を求める陳情書を市に提出していた。

 同社のような総菜製造業は、市によると、汚水排出を取り締まる法や県の条例で規制対象外のため、市はこれまで浄化設備の新設や改良を口頭で求めてきた。

 市と県は合同で昨年10月、排水路を経て排水が思川に流入する付近で水質を調査。流入前は有機物による水質汚染の指標となる生物化学的酸素要求量(BOD)などが条例で定める値を超えていたが、流入後は値を下回っていたという。

 増渕社長は「浄化設備の改良のため試行錯誤してきたが、失敗が続いていた」とする一方、新たな浄化方法を実験しているといい、「やっと効果的な対処法が見つかった。半年後をめどに稼働させたい」と話した。