紅葉前線が足早に南下し、県北の奥山からは本格的な降雪の便りが届くようになった。宇都宮の街中でもイチョウ並木が色づき始めている。「銀杏黄葉(いちょうもみじ)」の時季が過ぎれば、冬はすぐそこにやって来る▼きょう7日は二十四節気の立冬。暦の上では一足先の冬である。来年2月4日の立春まで身の縮こまるような寒気に包まれるかと思うと、四季の移ろいは毎年のこととはいえ、少し憂鬱(ゆううつ)でもある▼県立博物館の篠崎茂雄(しのざきしげお)学芸員によれば、立冬にまつわる直接の習俗は本県はもとより全国的にもほとんど見受けられないという。日本古来の行事は多くが太陰暦に由来するため、と解説する▼強いて上げれば、旧暦10月10日の「十日夜(とおかんや)」があるそうだ。立冬の頃の行事で今年は17日に当たる。収穫祭の意味合いがあり、田の神が山に帰るこの日に、人々は餅をついてあんころ餅などを12個つくってお供えをする▼寒さと乾燥が厳しくなる冬季は、インフルエンザなどの感染症にも要注意。食べものを通した健康づくりを提唱する宇都宮市の料理研究家、熊倉恵子(くまくらけいこ)さんは免疫力アップのためには消化力が重要で、ヤマイモやサトイモなどのイモ類、さらにショウガもお薦めという▼異常気象続きの昨今、この冬は暖冬傾向が見込まれるとか。原油高の折に、こんな異常気象ならば許容範囲だろう。