2016年末時点の県内の医師総数は4285人で過去最多だったことが27日までに、厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査」で分かった。ただ人口10万人当たりの医師数は218・0人で、全国平均(同240・1人)を下回り35位の低水準。学識経験者は、東京圏への医師流出が一因とみている。県は「とちぎ地域医療支援センター」による若手医師のキャリア形成支援などで、医師の県内定着を目指す。

 14年末時点の前回調査と比べると、医師総数は71人増え、人口10万人当たりの医師数も5・2人増えた。ただ全国平均を上回っているのは、医学部を持つ大学が比較的多い関西地方に偏在しており、関東圏では東京都を除く全ての県で平均を下回った。

 診療科別の人口10万人当たりの医師数は、小児科が93・2人、外科系が21・0人で、全国平均をそれぞれ14・1人、1・1人下回っている。産科・産婦人科は46・5人で、全国平均を2・9人上回った。

 医師偏在の問題に詳しいNPO法人医療ガバナンス研究所の上昌広(かみまさひろ)理事長は、本県の人口10万人当たり医師数の少なさについて「自治医大と獨協医大があり、養成数が多いはずなのに驚きの結果だ。東京圏の埼玉県などに医師が流出しているのではないか」とみる。今回の調査で、人口10万人当たりの医師数が全国ワースト3位は、埼玉、茨城、千葉の3県。上氏は、医師が不足する3県の医療機関が、本県から医師を採用している可能性を指摘した。