小山市議会前副議長の角田良博(つのだよしひろ)市議(68)=7期=のセクハラ行為で精神的苦痛を受けたとして、同市女性職員が慰謝料など計220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、宇都宮地裁であった。今井攻(いまいおさむ)裁判長は「相手の意に反する不快な性的言動と認められ、女性職員の性的自由ないし人格権を侵害した」などとセクハラ行為を認定、角田市議に33万円の支払いを命じた。原告側代理人によると、県内で議員による職員へのセクハラ認定は異例。角田市議側は即日控訴した。

 判決によると、角田市議は2015年6月、市議会と市執行部の懇親会の席上で、選曲のためカラオケ本を見ていた女性職員の背中全体をなでるように触り耳元に口を近付けた。

 今井裁判長は懇親会に出席した女性市議2人の目撃証言は「信用できる」と判断。女性職員本人の証言も「市職員として30年以上勤務しており、虚偽の事実を述べる理由はうかがえず、特に不自然な点はない」とした。女性職員は自分の隣に座っていないとする角田市議の主張は「女性市議2人の証言に反し、一貫性がなく信用できない」と指摘した。

 セクハラ行為による不安障害と診断された女性職員について、今井裁判長は「精神的苦痛を慰謝する金額は30万円が相当」とした。

 一方、角田市議が女性職員とデュエット中に体を引き寄せ耳元に口を近付けた行為、懇親会後に帰宅途中の女性職員との電話で「俺の女になってくれ」などと言ったとされた点は「原告の証言で事実を認めることはできず、他に証拠もない」としていずれも退けた。