さくら、矢板、高根沢、塩谷の2市2町で構成する塩谷広域行政組合のごみ処理施設(さくら市松島)が11月末で稼働期限を迎える問題で、地元住民が稼働の再延長を承認し30日夜、矢板市安沢に建設中の次期施設が稼働するまで現施設の稼働を延長する覚書を組合と結んだ。組合と住民側は稼働を再延長しない協定を結んでいるが、住民側が組合からの要請に応えた。組合と2市2町は、民間委託や近隣自治体などでの処理費用負担をせずに済むことになった。

 締結はさくら市松島の現施設会議室で、非公開で行われた。組合によると、同市の松島、早乙女、小入の各行政区長と組合のさくら、矢板、高根沢の各首長らが出席。3行政区長と、組合管理者の花塚隆志(はなつかたかし)さくら市長が、稼働延長について覚書に署名したという。

 組合は2017年6月、事業見直しに伴い次期施設の工事が大幅に遅れることから、現施設の稼働延長を住民側に要請した。しかし住民側は現施設が12年11月末までの稼働期限から6年間延長されている経緯や、再延長しない協定を結んでいることなどから受け入れない考えを示していた。

 一方で、建設中の次期施設は試験運転が19年7月の予定になっている。住民側はこれらを踏まえ、行政区での役員会やアンケートを行うなどして対応を検討してきた。現施設がある松島行政区では28日夜、全戸対象の総会を開き、稼働延長を了承することで話がまとまったという。

 覚書の締結を終えた松島行政区長の男性は取材に対し「地元同士の争いはしたくないので時間と手間をかけて議論を重ねた。(次期施設稼働の)予定が見えているし、塩谷郡市に影響することなので結論を出した」と語った。

 花塚市長は「地元の皆さんのご理解には感謝しかない」と述べた。