ウイスキーの復権が目覚ましい。1980年代にピークとなって以降、減少の一途だった売り上げが、10年ほど前からハイボール人気などで盛り返している▼日本産ウイスキーが世界で高い評価を受けていることも大きい。さまざまなコンテストで上位入賞を果たし、今やスコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダとともに「世界5大ウイスキー」の一角を占めている▼県職員労働組合が先日、組合員の福利厚生事業の一環で宇都宮市内で開いたウイスキーセミナーに参加した。講師はサントリースピリッツの佐々木太一(ささきたいち)さん(46)。元バレーボール選手で、引退後、同社の営業職に身を投じた▼民間のウイスキー文化研究所認定の「マスターオブウイスキー」を最初に取得した。試験が難しくまだ全国で7人しかいない。ウイスキーの伝道師とも呼べる存在だ▼「生命の水」というのが名前の由来で、国内に最初に持ち込んだのは幕末のペリーだったなどの歴史の講義で盛り上がり、目玉は世界5大ウイスキーの試飲である。色の濃淡の違いを見て、香りを感じ、実際に味わってひとときの世界旅行が楽しめた▼栃木市の梓の森工場は、同社が出荷するウイスキーの半数を瓶詰めしている。人気の角ハイボール缶の製造も大半がここ。ウイスキー復権は本県経済とも無縁ではない。